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交通・物流NW戦略、素案まとめ意見募集 宮崎県

 宮崎県は、「宮崎県交通・物流ネットワーク戦略」の改定案(素案)をまとめ、12月9日から意見募集を開始した。人口減少に伴う地域公共交通の維持や人手不足に伴う県産品の長距離輸送が困難化していることを踏まえ、「人口減少や技術革新等に的確に対応する持続的な交通・物流ネットワークの形成」を目標に設定する。

 宮崎県交通・物流ネットワーク戦略は、「未来みやざき創造プラン長期ビジョン」に基づくアクションプランに定められた交通及び物流に関する施策を効果的に展開していくため、具体的な取り組みを体系的に示したものとして、2013年度に策定した。長期ビジョンやアクションプランの改定を踏まえ、同戦略を改定する。

 同戦略は「交通編」と「物流編」に大別され、本県の交通・物流を取り巻く環境や現状と課題、目指す目標と重点的な取り組みを体系的に整理し、関係部局が連携しながら、施策を展開していく。戦略期間は2020年度から23年度までの4年間。

 今回の改定では、人口減少や人手不足に伴う交通分野及び物流分野の優先課題に対する重点的な取り組みを戦略の中心に据えつつ、AIに代表される技術革新等にも的確に対応しなければならないことを踏まえ、目指す目標を「人口減少や技術革新等に的確に対応する持続的な交通・物流ネットワークの形成」と設定する。

 交通分野の優先課題への対応として、バス運行情報の見える化などによる利便性向上や先端技術による新モビリティサービスの導入促進など、持続可能で地域の実情に応じた地域交通網の構築を目指す。高齢者を中心とした運転免許返納者の移動手段の確保に向けた取り組みを進めるなど、安心して移動できる地域交通網の構築も図る。

 一方、物流分野では、パレット等の活用による省力化や長距離フェリー航路の維持・充実、モーダルシフトの推進等により、安定的な長距離輸送体制の構築を目指す。また、本県発貨物量と本県着貨物量の不均衡を是正し物流の効率化を図るため、大都市圏からの直送化など本県着貨物(下り荷)の確保に向けた取り組みを推進する。