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専門工事業の企業評価、システム開発に着手 国交省

 国土交通省は、政府が12月6日に閣議決定した経済対策に建設キャリアアップシステム(CCUS)の関連事業を盛り込んだ。CCUSを活用して地域建設企業の生産性向上を図るとして、CCUSの登録情報を活用して専門工事業を評価する「専門工事企業の施工能力の見える化制度」のシステム開発に着手する他、建設技能者のスキル向上を目的とした特別講習も開催する。13日にも閣議決定する2019年度補正予算案に関連経費を計上する。

 建設業が災害対応などの役割を持続的に担うことができるよう、CCUSに登録された技能者の就業履歴と保有資格の情報を活用し、専門工事企業の生産性向上と技能者の人材育成を後押しする。

 専門工事企業の施工能力の見える化制度では、「基礎情報」「施工能力」「コンプライアンス」で評価項目を設け、各企業を評価する。このうち、施工能力の評価項目として、CCUSに登録された所属技能者の情報を活用する。19年度末にまとまるガイドラインに沿って、専門工事業団体が職種ごとに評価基準を設け、21年春の運用開始を目指している。

 経済対策の一環として開発するシステムは、専門工事業団体が担う評価事務の負担を軽減する目的で構築するもの。国交省は、見える化制度と同様にCCUSの登録情報を活用した「建設技能者の能力評価制度」でも、技能者のレベル分けを自動化する「レベル判定システム」を開発しており、このレベル判定システムとも連携し、企業・技能者の評価体制を整える。

 一方、職長クラスのマネジメントスキルの向上を図る特別講習も開催する。講習の中で、CCUSや建設技能者の能力評価制度の普及促進も図る考えでいる。