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宮崎港港湾計画を変更 航路の幅員拡幅、航路・泊地拡大

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▲計画の主な変更点

 宮崎県は「宮崎港港湾計画」の変更内容を明らかにした。変更計画では、北航路の幅員を20m拡幅して300mとするほか、航路・泊地の面積を0.5㌶拡大して19.5㌶とする。11月に開かれた国土交通省の交通政策審議会港湾分科会で、変更計画が「適当」と答申されたことを踏まえ、12月中に港湾計画の一部変更を公示する予定でいる。

 宮崎港の西地区及び東地区は物流関連ゾーンであり、特に西地区は宮崎市の海の玄関口としてフェリーやRORO船の集約化と旅客船機能の強化を図り、人流関連ゾーンにも位置付けられる。一ッ葉地区は海や港に親しめる緑地・レクリエーションゾーン、西地区及び東地区の南側、赤江地区は小型船の船だまりゾーンとなっている。

 このうち西地区では、宮崎カーフェリー株式会社(宮崎市)が宮崎―神戸の神戸航路を運航。近年のモーダルシフトの流れを受け、利用車両の増加に伴う積み残しが頻発し、企業等の要請に対応できない状況になっていることを踏まえ、同社はフェリーの大型化を決定し、22年度から新造船2隻を就航させることを発表している。

 新造フェリーの全長は約194m(現船170m)で、総重量は約1万4200㌧(同1万1933㌧または1万1931㌧)。トラック積載台数は12mトラック163台、8mトラック2台となり、現船から30台程度増やす。現船で二等及び二等寝台が中心となっている客室仕様は、特等席及び一等席を増やして個室化する。

 フェリーの大型化に対応し、船舶航行の安全を確保するためには、港内の航路拡幅が必要であることから、宮崎港港湾計画の一部変更内容をまとめ、10月16日に開催された宮崎県港湾審議会で示した。フェリーの大型化に対応し、宮崎港に於ける物流機能の充実強化を図るため、航路・泊地・航路泊の法線や範囲を変更する。

 具体的には、北航路の幅員を20m拡幅し、航路・泊地の面積を0.5㌶拡大する。変更に伴う主な計画施設は、①航路(水深12m)幅員300m②泊地(水深12m)1.6㌶③泊地(水深9m)1.7㌶④泊地(水深9m)1.0㌶⑤航路・泊地(水深12m)32.0㌶⑥航路・泊地(水深9m)0.2㌶⑦航路・泊地(水深9m)19.5㌶―となる。