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橋梁点検やUAV測量など指導 宮崎農高が就業体験

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▲写真は就業体験の模様

 宮崎県立宮崎農業高等学校のインターンシップ(就業体験)が、10月29日から11月1日にかけて宮崎市内の事業所等で行われた。同校の環境工学科と生物工学科に通う2年生がそれぞれに関連する事業所等を訪問し、現場担当者の指導のもと、具体的な仕事の内容や勤労の大切さ、社会人としてのマナーなどを学んだ。

 就業体験は、産業現場で実践的な知識や技術に触れ、専門教科に対する興味や関心を深めるとともに、生徒の主体的な職業意識を醸成することを目的に実施しているもの。環境工学科の就業体験には、一般社団法人宮崎県測量設計業協会(西田靖会長)と一般社団法人宮崎県建設業協会(山﨑司会長)の会員企業が協力した。

 このうち宮崎県測量設計業協会では、技術者の高齢化が進み、若年入職者が減少している業界の窮状を踏まえ、山積する課題の解決に向けた事業を会員一丸で展開。毎年6月3日の測量の日に合わせて、同校の生徒を対象とした測量講習会を開催しているほか、土木の日のイベント等を通じて業界の魅力をPRしている。

 今回の就業体験では、協会員9社が15人の生徒を受け入れ、測量等の専門分野を指導。株式会社親協(新城河一郎代表取締役)では、社会インフラの長寿命化に欠かすことができない橋梁の点検に関して、5年に一度の点検が義務付けられていることや具体的な点検の方法、点検時の着目箇所を訪れた生徒2人に説明した。

 同社が点検業務を請け負う西都市内の橋梁では、高所作業車に搭乗したり、県内で同社のみが取り扱っているロープアクセス技術に挑戦し、目視と打音検査で損傷状況を把握する技術を学んだ。期間中には、点検作業が完了した綾町内の橋梁に出向いて照査を行ったほか、UAVを活用した写真測量やsfm解析も体験した。

 同校の生徒は「高所作業車やロープを使って、橋梁の傷み具体を確認していることを学んだ」「普段見ることができない橋の下から点検を行い、貴重な体験ができた」などと話した。新城社長は「まずは働くということについて理解を深めて欲しい。その上で、ドローン等の最新技術に触れ、この業界に興味を持ってもらえれば」と期待を込めた。