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プール整備にPFI導入、年度末に実施方針公表 宮崎県

 宮崎県は、2026年の国民体育大会及び全国障害者スポーツ大会に向けた「県プール整備運営事業」に民間の資金やノウハウを活用するPFI手法を導入するにあたり、20年3月末に「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)に基づく事業の実施方針を策定する見通しを示した。

 施設整備に係る基本計画では、交通アクセスに優れた宮崎市錦本町県有グラウンドに、国内一般AA基準に準拠した競泳用50mプール及び25m補助プールを整備する。観客席は仮設を含めて2500席程度。平面イメージ等を踏まえた施設の階数を地上3階地下1階、延床面積を1万2120m2程度を想定している。

 開催県の事例を踏まえ、全屋内として整備した場合の概算事業費を70~90億円、半屋内(50m屋外・25m屋内)として整備した場合の概算事業費を30~50億円と試算する。施設の設計・建設から維持管理・運営までを一括して民間事業者が行うPFI方式の採用を視野に、導入に向けた可能性調査を進めていた。

 可能性調査の中では、県内外の建設会社や施設管理・運営会社、金融機関等を対象にヒアリングを実施。プール整備に複数の事業者が関心を示すとともに、PFI手法を導入することで設計・建設・維持管理・運営の各分野で民間の創意工夫を結集した提案が可能といった意見を確認していた。

 プール以外の余剰地に民間施設を整備し、土地利用収入を得るなどして、プールの維持管理等に要する負担軽減が見込めることを確認する一方、PFI手法によるプール整備と余剰地の活用では異なるノウハウが求められるため、手続きの進め方については工夫が必要といった意見も寄せられた。

 今後のスケジュール案では、20年3月にPFI法に基づく事業の実施方針を公表し、同年4月~9月に行う競争的対話や質問回答を踏まえ、9月にもPFI法の特定事業に選定する考え。11月に事業を告示し、事業提案の審査等を経て、21年6月に落札者を決定する予定でいる。

PFI事業に係る実施方針の策定見通し