▲写真は挨拶する碕山理事長、開会式、競技の模様
宮崎県と一般社団法人宮崎県溶接協会(碕山裕和理事長)が主催する2019年度「第64回宮崎県溶接技術競技会」が、11月7日に宮崎県工業技術センターで開かれた。県内各地区で行われた予選を勝ち上がった38人と県立産業技術専門校の学生4人が出場し、日頃の業務や訓練等で培った技術を競い合った。
宮崎県溶接技術競技会は、県内溶接技術の更なる発展や技術者の資質及び技能の向上を目的に、宮崎県と協会の主催で開催しているもの。今年7月~9月に約200人が参加した各地区の予選会を勝ち上がった代表選手38人に加え、前年度に続き、県立産業技術専門校の構造物鉄工科2年生の4人が特別枠で参加した。
開会挨拶で碕山理事長は、溶接業界を取り巻く話題として、全国組織の一般社団法人日本溶接協会が「マイスター制度」を創設したことや溶接技能者の育成支援事業に取り組んでいること、本県会員を主体としたチーム宮崎で若手の指導・育成に努めていることを紹介し、「夢を持って溶接に取り組んでいこう」と呼び掛けた。
主催者挨拶で宮崎県工業技術センターの弓削博嗣所長は、溶接技術が多くの産業の発展に貢献する基盤技術であり、更なる技術の向上や継承が重要であることを強調。「所属する企業、そして地区の代表としての誇りを胸に全力で競技に臨み、得られた経験を後進の育成や溶接技術の発展・向上のために役立てて欲しい」と話した。
来賓として招かれた県立産業技術専門校の金子洋士校長が、「日頃の研鑽の成果を十分に発揮し、悔いのない大会となるよう、皆さんの健闘を祈念する」と挨拶し、前年度団体優勝の延岡地区が優勝旗を返還。競技上の注意説明や選手紹介が行われたのち、会場を移して3つの班に分かれて競技を開始した。
競技はアーク溶接と半自動溶接の2部門で実施。競技課題は薄板を用いた横向突合せ溶接と、中板を用いた立向突合せ溶接の2種目で行われた。各部門に出場した42人の選手は、審査員の厳しい視線が注がれる中、決められた競技時間で文字どおり「熱い火花」を散らしながら、真剣な面持ちでそれぞれの課題に取り組んだ。
今大会では、12月18日に開く審査会で成績優秀者を決定。来年1月16日に宮崎県工業技術センターで表彰式を行い、団体賞と個人賞の各賞を表彰する。大会の成績優秀者10人は、同年5月31日に佐賀県で開催される九州大会に出場。このうち本県代表選手2人が同年10月に三重県で開かれる全国大会に出場する。
今大会の出場選手は次のとおり(順不同、敬称略)。
▽アーク溶接=新村諒太、小野毅、長野秀樹、三原省一郎、横山英之、大原豊史、黒木貴弘、長友亮平、黒木友和、岩佐航洋、浦正洋、坂本将大、山田訓生、長友祥吾、中武潤一、清松俊光、井野大海、片平禎陽、森田涼馬、吉田大志
▽半自動溶接=出水孝政、上埜宏太、甲斐邦廣、冨杉務、佐藤征二、藤本啓志、豊田將伸、水崎洋樹、甲斐旬、戸田憲明、河野和久、今井浩憲、河野員宏、二見優志、中田敏朗、中武和之、新名将司、荒木一秋、山田洋平、郡司直樹、佐藤謙太郎、吉田光貴。