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特定技能外国人受け入れ 技能実習生集め「プレ試験」

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▲写真は試験の模様

 建設技能人材機構(JAC、才賀清二郎理事長)は11月7日、特定技能の在留資格を取得するために必要な技能評価試験の「プレ試験」を富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)で行った。ベトナム・フィリピンで行う技能評価試験の内容を検証するため、鉄筋施工と型枠施工の技能実習生10人が実技試験と学科試験を受験。JACは今回の試験結果を分析した上で、2019年度中に実施する技能評価試験の内容を固める。

 特定技能1号の在留資格を取得する外国人は、現地国で技能評価試験と日本語試験に合格しなくてはならない。JACはベトナムで10職種、フィリピンで電気通信の技能評価試験を19年度中に実施する予定だ。

 法務省は、試験実施機関に試行的な試験を行い、技能・日本語能力水準を適切に測定するよう求めている。プレ試験はこの方針に基づいて建設分野の試験実施機関であるJACが実施した。

 プレ試験に参加したのは▽NONAKA(埼玉県入間市)▽スチール・ワン(横浜市)▽協和工務店(横浜市)▽杉内建設(東京都練馬区)―の4社の現場で鉄筋施工と型枠施工に従事している、ベトナム人技能実習生10人(いずれも3年目)。

 実技試験では、試験前にまずベトナム人通訳がベトナム語で注意事項を説明。鉄筋施工では、用意された柱詳細参考図に従って鉄筋組み立てを標準時間1時間30分で終えるよう求めた。型枠施工では、標準時間1時間40分で課題図に沿って型枠を組み立てることを求めた。学科試験は択一式の問題をパソコン上で回答する「CBT方式」を採用している。

 プレ試験に立ち会ったJACの才賀理事長は「今回は本番の技能評価試験のリハーサル。プレ試験の結果を分析し、技能評価試験をより良いものにしたい」と話した。同行した国土交通省の美濃芳郎大臣官房審議官は「改善すべき点は修正し、万全の体制で試験を実施してもらいたい」と関係者に呼び掛けた。