門川町は、町内の学校給食調理場3箇所を一つに集約して建て替えるにあたり、「(仮称)門川町学校給食センター整備基本計画」を決定した。町内の小中学校4校に完全給食を提供するため、最大調理能力を1700食/日と設定。五十鈴小学校の西側町有地を建設候補地とする。計画では、2020年度に設計、21~22年度に工事を行い、2022年度の完成を目指している。
町内には現在、共同調理場・草川小調理室・五十鈴小調理室があるが、共同調理場と草川小調理室は巨大地震等に伴う津波被害が想定される地域に立地している。草川小と五十鈴小の調理室は文部科学省が求める衛生面の条件(ドライ方式)を満たしておらず、老朽化による修繕費用の増加や機器・設備の更新といった課題も抱える。
これらの課題の解消に向けて様々な検討を重ねた結果、町内の調理場を集約した給食センターに建て替える方針を決定。児童・生徒達に安全・安心でおいしい学校給食を将来にわたって安定的に提供できるよう、学校給食センターの将来像や施設整備に向けた基本理念・基本方針を「(仮称)門川町学校給食センター整備基本計画」で示した。
基本計画によると、新たに整備する学校給食センターでは、町内の小学校3校と中学校1校の4校分の給食を調理し、各校に配送。最大調理能力は1700食/日と設定し、津波浸水区域外の高台に位置する五十鈴小学校の西側町有地を建設候補地とする。新たな給食センターの完成後、現在の調理場はコンテナの受入施設として再整備する。
安全で安心な学校給食を提供するため、文部科学省の学校給食衛生管理基準及び厚生労働省の大量調理施設衛生管理マニュアルに即した施設及び設備の整備・運営を実施。ドライ方式・HACCP対応の施設とし、時間内に大量調理を実現する調理設備を整備するとともに、国産材を中心とした食材の使用や食物アレルギーへの対応に留意する。
学校給食を安定的に提供するため、施設の耐震化を図ることで安全性を確保し、省エネルギー・省資源に配慮した施設とする。調理員の作業動線の確保や空調設備など作業効率の向上に努めつつ、生きる力を身に付けるための食育も推進。防災機能として、非常に於ける炊飯等の炊き出しの実施や備蓄倉庫等の設置が可能な施設とする。
施設の整備に向けて、町は2017~18年度に建設候補地の測量設計や地質調査を実施。今回とりまとめた基本計画等を踏まえ、19年度に厨房機器の選定を行う。事業スケジュール案によると、施設整備に係る実施設計を20年度、建設工事を21~22年度にそれぞれ行い、23年度に施設の供用を開始する方針でいる。
門川町では「(仮称)門川町学校給食センター整備基本計画」をホームページなどで公開し、10月1日から10月15日まで計画に対する意見を募集している。所定の意見書に住所・名前・連絡先と意見を記入して、門川町役場教育総務課に提出する。寄せられた意見等の内容と意見等に対する町の考え方はホームページで公表する。