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現場の安全対策や働き方改革を学ぶ 宮崎県法面保護協会

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▲写真は挨拶する工藤会長、福山署長、研修会の模様

 一般社団法人宮崎県法面保護協会(工藤勝利会長)は10月25日、宮崎市内で2019年度の「労働安全研修会」を開催した。研修会には、会員企業の技術者ら約40人が参加。宮崎労働基準監督署から講師を招き、建設業の労働災害の現状や事故事例を踏まえた災害防止対策のほか、働き方改革の推進について学んだ。

 協会主催の労働安全研修会は、法面及び斜面工事等に従事する会員企業の技術者を対象として、それぞれの現場の安全管理に役立ててもらおうと毎年開催しているもの。調査・設計から施工までを安全かつ円滑に行うために必要な知識や技術の習得、施工の信頼性向上、品質及び安全の確保を図ることを主な目的としている。

 主催者を代表して挨拶に立った工藤会長は、開会中のラグビーワールドカップを例に、ルールを守ることやチームワークの大切さを強調。急峻な斜面など、特に厳しい現場環境下での施工が多い法面工事に於いて、基本的なルールを遵守することの重要性を訴え、「安全第一の施工に努めて欲しい」と参加者一同に呼び掛けた。

 また、宮崎労働基準監督署の福山栄隆署長は、労働災害の死傷者数を2017年と比較して5%以上減少させることを目標とした労働災害防止推進計画に取り組む中で、県内の労働災害の発生件数が昨年、そして今年9月末の速報値で前年よりも増加傾向にあることに危機感を示し、労働災害防止対策の一層の強化を求めた。

 研修では、宮崎労働基準監督署安全衛生課の地福竹志課長が「労働災害の現状と防止対策」をテーマに講演。ライナープレート撤去中の土砂流出や土砂積み込み作業中の地山崩壊といった事故事例を示し、これらの発生原因や再発防止対策を解説したほか、現場に於ける安全通路の確保、災害発生リスクの排除を呼び掛けた。

 研修会ではこのほか、福山署長と上﨑勝労働基準監督官が「働き方改革の推進」をテーマに講演し、改正労働基準法に基づく時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得義務化について説明した。福山署長は、「柔軟な働き方を求める人達に選ばれる企業になるため、働きやすい職場環境の整備をお願いしたい」と話した。