▲写真は挨拶する植田講師、講習会の模様
宮崎県左官組合連合会の主催、左官を考える会(植田俊彦代表)の協力のもと、10月5日と6日の2日間、宮崎県技能検定センターで「左官講習会(土中塗り)」が開かれた。講習会には、県内をはじめ全国各地から40人余の左官職人が参加。伝統の仕上げから新しい仕上げなど様々な左官技術について熱心に学んだ。
若手職人の育成や指導、左官技術の継承及び向上等を目的に開催されたもの。講習会には、日本の左官業界を代表する植田俊彦氏(総合建築植田・兵庫県淡路島)ら3人の講師が来宮した。開講式で植田氏は、「限られた時間ではあるが、左官の基礎から伝統の仕上げまで集中してしっかり学んでほしい」と挨拶した。
初日は、土中塗り講習としてチリ回りや暖簾打ち中塗りまでの工程について実習が行われた。2日目は、大津磨き、黒漆喰磨き、蛇腹・イタリア磨きの中から希望する伝統仕上げを参加者がそれぞれ選択し、実習や解説が行われた。植田氏ら講師陣は、講習会場を巡回しながら、実演を交えて手際く良く明快に指導した。
参加者は、熟練職人の貴重なアドバイスに熱心に聞き入っていた。講師と参加者を対象とした交流会も開かれ、職人同士が親睦を深める機会となった。県左連事務局の井上由美氏は「県外の著名な講師を招いて講習会を開くのは初の試み。伝統的な左官技術を継承し、本県左官業界を盛り上げる活動の一助になれば」と話した。