防衛省の熊本防衛支局は、2019年度の発注見通し(10月時点)に新田原基地の施設整備関連工事を盛り込んだ。緊急時に米軍の戦闘機や輸送機、兵士を受け入れるため、倉庫や火薬庫、燃料施設の新設工事等を行うほか、誘導路等の整備工事を実施する。今月以降、これらの建設工事の入札公告を順次行う予定でいる。
沖縄県の普天間飛行場の能力を代替することに関連して、日米両政府が昨年に合意した「新田原基地及び築城基地の緊急時の使用のための施設整備」に基づき、有事等の緊急時に米軍の戦闘機や輸送機、兵士を受け入れるための施設を新田原基地に整備する。各施設は2022年度までに完成させ、アメリカ政府に提供する。
今月7日に更新した発注見通しには、S造平屋建約1400m2の倉庫新設等に係る建築工事及び附帯土木工事等を行う「新田原(R元)倉庫新設等建築その他工事」(工事規模3億円以上)、同じく付帯電気工事や通信工事を行う「同電気その他工事」(同5千万円以上)、同じく付帯機械工事を行う「同機械工事」(5千万円以上)を盛り込んだ。11月下旬~12月上旬に工事を公告する予定でいる。
一方、「新田原(R元)燃料施設新設土木その他工事」(同10億円以上)では、地中式燃料タンク(約9000㌔㍑)の新設に係る土木工事とポンプ室(RC造平屋建約100m2)の新設に係る建築工事、「新田原(R元)燃料配管等新設機械その他工事」(同10億円以上)では、地中式燃料タンク新設に係る機械、電気、通信工事を行う。いずれも12月上旬に工事の公告を行う見通しでいる。
第3四半期に公告を予定する「新田原(R元)誘導路等整備工事」(同10億円以上)では誘導路(コンクリート舗装約7万m2)の改修等に係る土木工事、「新田原(R元)駐機場等整備土木工事」(同10億円以上)では駐機場(コンクリート舗装約4万m2)新設に係る土木工事、「新田原(R元)仮設誘導路整備工事」(同5億円以上)では仮設誘導路(アスファルト舗装約4万m2)の整備に係る土木工事を行う。
新田原基地関連の発注見通しではこのほか、火薬庫新設に係る土木工事等を行う「新田原(R元)火薬庫等新設土木その他工事」(5億円以上/12月上旬)、航空灯火整備に係る電気工事を行う「新田原(R元)航空灯火整備工事」(同3億円以上/12月上旬公告予定)、宿舎屋根防水等改修に係る建築工事を行う「新田原(元)宿舎改修建築工事」(同1億円以上3億円未満/第3四半期)などを公表した。
業務委託では、総合評価落札方式(簡易型)で行う「新田原(R元)建築工事監理業務」「新田原(R元)土木工事監理業務」「新田原(R元)設備工事監理業務」を第4四半期に公告する予定でいる。