建設ネット企画画像 四角 四角

浸水被害軽減へ今後の対応など議論 大淀川内水被害検討会

B00055205_1

▲写真は会合の模様

 平成30年9月に発生した台風24号に伴う短時間かつ記録的な降雨で生じた大淀川の内水被害について話し合う検討会の初会合が、1月15日に国土交通省宮崎河川国道事務所で開かれた。支川流域で生じた家屋の浸水被害に関して、当時の出水状況や施設の稼働状況を確認し、現時点の課題や今後の対応等について意見を交わした。

 検討会は、宮崎大学名誉教授の杉尾哲氏、宮崎大学工学部国際教育センターの村上啓介教授、宮崎大学工学部社会環境システム工学科の入江光輝教授のほか、宮崎河川国道事務所・宮崎県・宮崎市の関係者ら13人で構成。専門的な知識を有する学識者から指導・助言を得ながら、家屋の浸水被害軽減に向けた今後の対応等を検討する。

 平成30年9月の台風24号では、9月29日夜から30日昼頃にかけて九州南部に強い雨域がかかり、短時間で記録的な雨量を観測。平成17年9月の台風14号による出水と比較して、五町雨量観測所(高岡市街部)の累加雨量は半分程度だったが、3時間雨量は平成17年9月の77㎜を大幅に上回る169㎜を記録した。

 国や県では、平成17年9月の出水に伴う激甚災害対策特別緊急事業や河川整備計画等に基づく治水対策として、築堤や河道掘削、排水機場の整備等に取り組んでいるが、今回の台風では想定を越える短時間の降雨により大淀川支川で内水被害が発生。瓜生野川・江川・瓜田川・飯田川の4流域で計400戸超が浸水した。

 会合では、これまでの河川整備状況のほか、台風24号による出水状況及び排水機場の稼働状況を担当者が説明。また、台風24号被害に伴う地元説明会で、住民から排水機場のポンプ増設や観測体制の強化のほか、水害後のゴミ処理対応、道路及び側溝の清掃、きめ細やかな情報提供に関する意見が寄せられたことを紹介した。

 杉尾委員は、「施設では防ぎきれない大洪水は発生する」との認識に立ち、国土交通省がまとめた「水防災意識社会再構築ビジョン」を踏まえ、住民自らが水害に備えるという意識付けを行うための取り組みの必要性を指摘。村上委員は、過去の被災経験等に基づく住民のバイアスを解きほぐすための対策の必要性について言及した。

 検討会は今回を含めて今年度内に3回開く予定。会議の配付資料等は、宮崎河川国道事務所や宮崎県、宮崎市のホームページに掲載する。今会合を踏まえた第2回会合で対策の方法等について意見を交わし、第3回会合で来年度の出水に向けた対策の方向性をまとめる予定でいる。