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設計・調査・測量業務を告示 新田原基地の施設整備

 日米両政府が昨年に合意した「新田原基地及び築城基地の緊急時の使用のための施設整備」に基づき、防衛省は施設整備に向けた調査や設計等に係る入札手続きに着手する。熊本防衛支局は1月11日、新田原基の倉庫新設等建築設計や土質調査、駐機場整備等に係る測量調査を一般競争で告示した。このほか、今月中に誘導路等整備や貯蔵庫等新設に係る土木設計、燃料施設新設に伴う土木設計や設備設計も告示する見通し。

 平成18年5月に日米安全保障協議委員会がとりまとめた「再編の実施のための日米ロードマップ」に基づき、沖縄県宜野湾市の普天間飛行場の能力を代替することに関連する措置として、日米両政府は昨年10月に行われた合同委員会で「新田原基地及び築城基地の緊急時の使用のための施設整備」について合意していた。

 具体的には、有事等の緊急時に米軍の戦闘機や輸送機、兵士を受け入れるための施設を、新田原基地及び築城基地に整備する。新田原基地に於いては、駐機場や燃料タンク、弾薬庫、庁舎、倉庫の整備を行うほか、誘導路を改修する方針。施設整備費は約114億円を見込み、平成33(2021)年度に整備を完了させる予定でいる。

 施設の整備に向けて、熊本防衛支局は11日、一般競争入札で行う「新田原(H30)倉庫新設等建築設計」「新田原(H30)倉庫新設等土質調査」「新田原(H30)駐機場整備等測量調査」の3件を告示した。入札時に技術提案を受け付け、価格と価格以外の要素を総合的に評価して落札者を決定する総合評価落札方式で行う。

 このうち「倉庫新設等建築設計」では、▽倉庫新設(S造平屋建延べ約1400m2)▽整備場新設(RC造平屋建延べ約36m2)▽格納庫解体(S造平屋建延べ約2500m2)―に係る設計業務等のほか、計画通知書申請手続資料作成業務を行う。履行期限は31年10月31日とする。

 入札の主な参加資格は、建築士法に基づく一級建築士事務所登録を有し、防衛省の競争参加資格のうち測量・建設コンサルタント等業務の「建築業務」に係る「A」の格付を受け、熊本防衛支局に競争参加を希望していること。このほか、元請けとして完了または引き渡しが完了した同種・類似業務の実績を求める。

 「倉庫新設等土質調査」では、土木工事に係る機械ボーリング調査及び土質調査、建築工事に係る機械ボーリング調査及び孔内水平載荷試験を行う。履行期限は31年7月31日。入札の主な参加資格は、防衛省の競争参加資格のうち測量・建設コンサルタント等業務の「地質調査業務」に係る「A」の格付を受けていることなど。

 また「駐機場整備等測量調査」では、▽無人航空機による空中写真測量=約44万m2▽既設構造物調査=約44万m2―を行う。履行期限は31年7月31日。入札の主な参加資格は、防衛省の競争参加資格のうち測量・建設コンサルタント等業務の「測量業務」に係る「A」の格付を受けていることなど。

 入札説明書は防衛施設建設工事電子入札システムセンターで交付する。申請書、技術資料及び技術提案書は1月24日までに電子入札システム等により提出する。2月20日まで入札書を受け付け、2月22日に開札する。入札手続等の担当部局は、熊本防衛支局総務課契約審査係(電話096-368-2174/内線360)。

 なお、熊本防衛支局が今月4日公表した発注見通しによると、「新田原(H30)誘導路等整備土木設計」「新田原(H30)貯蔵庫等新設土木設計」「新田原(H30)燃料施設新設土木設計」を1月17日に、「新田原(H30)燃料施設新設設備設計」を1月18日にそれぞれ公告する予定でいる。