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建設業での女性活躍推進 2019年度に新行動計画

 国土交通省は、建設業の女性活躍に関する新たな行動計画を2019年度に策定する。19年度は同省と建設業5団体による「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」の策定から5年が経過する。有識者会議を立ち上げ、行動計画に基づくこれまでの動きを総括した上で、官民で新たな行動計画を策定。建設業で女性が働きやすい環境整備をさらに推進する。19年度当初予算案に関連経費1400万円を計上した。

 現行の行動計画は、国交省と日本建設業連合会(日建連)、全国建設業協会(全建)、全国中小建設業協会(全中建)、建設産業専門団体連合会(建専連)が14年8月に共同で策定した。19年度までの5年間で女性技術者を2万人、女性技能者を18万人へと倍増する目標を設定している。

 建設業への女性の入職を促進するため、具体策として、現場のトイレ・更衣室の環境整備、女性登用を促すモデル工事、教育現場や学会と連携したPR活動などに官民一体で取り組むとしていた。

 国交省は行動計画に基づき、男女が快適に使用できる現場の仮設トイレの標準仕様を定め、直轄工事の現場への導入を進めている。女性技術者の登用を促すため、直轄工事の総合評価方式でワーク・ライフ・バランス(WLB)の推進企業を加点する措置も始めた。

 18年6月に日建連が発表したアンケート調査の結果によると、会員企業の女性現場監督は1社当たり平均12人と前回調査(16年度)の6.4人からほぼ倍増。女性の技術系従業員数も平均35.2人から40.1人に増加した。

 国交省は、行動計画策定後のこうした官民の動きを19年度に総括するとともに、有識者会議を立ち上げて新たな行動計画を検討する。新計画に女性活躍に向けた推進方策を盛り込み、環境整備にさらに力を入れる。