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民間工事に働き方改革浸透 予算概算要求に関連経費

 国土交通省は、2019年度当初予算の概算要求で、民間工事における働き方改革を推進するための関連経費8000万円を盛り込んだ。18年度に続き、週休2日の確保、適正工期の設定に取り組む民間発注者を対象とする「先導的モデル事業」を実施する他、週休2日制の導入に伴う労務費補正などを行う発注者に専門家を派遣し、契約図書の作成を支援する。

 働き方改革関連法が6月に成立し、19年4月から時間外労働に罰則付き上限規制を適用することが決まった。これまで規制の適用を除外されていた建設業には、5年の猶予期間が与えられるものの、公共工事よりも休日を確保できていない民間建築工事では、特に発注者らに意識転換を迫る必要がある。

 先導的モデル事業は、18年度当初予算にも関連経費を計上。国交省の費用負担で建設コンサルタントなどを派遣し、工期の改善などを支援するとともに、18年度末には各発注者の先進的な取り組みを事例集にまとめる。

 19年度も引き続きモデル事業を実施し、18年度末にまとまる事例集を拡充。併せて、週休2日の導入に伴う技能者の収入減を補う労務費補正などを行う発注者には、専門家を派遣して契約図書の作成を支援する。

 民間工事を受注する中小建設業に対する実態調査も行う。18年度は発注者・元請け間の工期設定、発注手続きの実態を調査しており、19年度は元請け・下請け間の実態把握に向けて専門工事業を対象に調査する。「適正な工期設定等に関するガイドライン」の改定時に調査結果を反映させる。

 労働時間の減少を生産性向上で補うため、BIMの普及啓発にも取り組む。BIMを活用した生産性向上の事例を集めた手引きなどを作成する。