▲写真は講習会の模様
ガラス廃材を再資源化した新素材である「ミラクルソル」の多様な活用に取り組むミラクルソル協会(原裕理事長)は8月22日、第22回「ミラクルソル工法」技術講習会を金沢市内で開いた。官公庁や地元建設コンサルタント、建設会社などから約80人が参加した。
同協会が金沢市で技術講習会を開くのは初めて。冒頭、あいさつに立った原理事長は「1995年に当時の通産省から技術開発費をいただき、ガラス廃材を再資源した吸水性のミラクルソルをつくった」と開発の経緯を説明。「環境負荷低減を目的とした、約20年の実績のある工法だ」と話した。
特別講演では、先端建設技術センターの理事長で、元国土交通事務次官の佐藤直良氏が「社会資本の未来に向けて」と題して講演。最新の測地技術やBIM・CIM、情報化施工など、今後主流になる技術について説明する一方、同時に、現場の踏査や調査などでの人の力や熟練工の育成が重要になることを強調した。
また、原理事長が「多目的環境材料ミラクルソルの活用技術―環境土木~環境緑化工法―」をテーマに講演。ミラクルソルによって路面温度を低下させるFWG透保水性舗装工法や、FWG軽量盛土工法による災害復旧をはじめ、屋上緑化、斜面緑化など多岐にわたる施工事例を紹介した。
さらに協会顧問の荒木宏之・前佐賀大学低平地沿岸海域研究センター長が、「環境材料ミラクルソルの魅力」と題して、ミラクルソルと、これを発展進化させたゼオライト化ミラクルソルによる水質浄化と資源回収について原理と実例を説明した。さらにハイブリット型へ進化した吸着材の仕組みと広範囲な活用の可能性を提示した。