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宮崎農高で出前講座と現場見学会 宮崎県建設業協会

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▲写真は出前講座の模様

 建設産業の魅力を若者に知ってもらおうと、一般社団法人宮崎県建設業協会(山﨑司会長)は9月26日、県立宮崎農業高等学校の環境工学科2年生を対象とした出前講座と現場見学会を開いた。建設業に携わるプロの講義や現場見学を通じて、参加した約40人の生徒は働くことの意義を学び、建設業に対する理解や興味を深めた。

 宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図ることなどを目的に、若年者入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。県内工業及び農業高校の建設系学科生徒を対象とした出前講座や現場見学会のほか、就業体験(実施主体は各地区建設業協会)などに積極的に取り組んでいる。

 26日に宮崎農業高校で行われた出前講座では、宮崎地区建設業協会理事の米丸順也氏と川浦幸治氏が講師を務め、建設業の仕事内容や魅力について講演。川浦氏は、土木や建築、舗装など建設工事の種類が多岐にわたるほか、ドローンの活用やICT建機を導入するなどして、生産性の向上に取り組んでいることを説明した。

 また、自身が建設業に入職したきっかけを紹介しながら、完成後の達成感や形に残る仕事であることが建設業の魅力であると同時に、知識や技術、コミュニケーションなど多様な能力が求められることを指摘。「苦労することもあるが、建設業に入って後悔したことは一度もない」と述べ、建設業で働く魅力を生徒達に訴えた。

 講義後にはバスに乗って、前田建設工業が施工する東九州道(清武~北郷)九平トンネル新設工事の現場に移動。国土交通省九州地方整備局宮崎河川国道事務所の森川義博建設監督官が、東九州自動車道の事業概要について説明を行うとともに、軟弱な地山を掘削する際の工夫や坑口付近の地すべり対策などについて解説した。

 九平トンネル作業所の金子和己副所長は、トンネル本体の施工手順やコンクリートの打設方法を実際の映像やイラストを使って紹介。切羽付近まで歩いて移動しながら、施工中のトンネル内部の状況を見学するとともに、軟弱な地山に薬剤を注入して作業を進めていることを説明し、実際に砂や石が固まる模様を実演した。

 当日はこのほか、オリエンタル白石・大和開発・旭建設特定JVが施工する県道高鍋高岡線の本庄橋上部工(P2・P3張出)の現場を訪ね、工事の模様などを見学した。環境工学科の高橋由幸さんは「男性だけでなく女性も活躍できる職場になっていること、建設現場で機械化が進んでいることが印象に残った」と話した。