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青年隊員に最先端の技術・工法紹介 湯川建設が見学会

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▲写真は現場見学会の模様

 延岡市の湯川建設株式会社(湯川鶴三代表取締役)は9月20日、宮崎県産業開発青年隊の隊員を対象とした現場見学会を東九州自動車道や日南市内の建設現場で開いた。見学会には産業開発青年隊の隊員及び講師ら約50人が参加。各現場の担当者が工事概要や施工状況について説明を行ったほか、最先端の技術・工法等を紹介した。

 建設現場を身近に感じてもらおうと、同社が施工する国土交通省発注の東九州道(清武~北郷)芳ノ元地区改良工事と同じく二之河内橋床版工工事、宮崎県発注の元狩倉日南線山本工区旧橋撤去工事の現場で行われたもの。開会に際して同社の担当者が「将来の進路を決定するうえで皆さんの参考になれば」などと開催目的を説明した。

 芳ノ元地区改良工事の現場では、昨年11月に貫通した芳ノ元トンネル内に監査員通路や電気配管、配水管等が整備される予定であることをイラストを使って説明。改良工事に関しては、近接する構造物への土圧を軽減するため、発泡スチロール(EPS)ブロックを用いた超軽量盛土工法を採用していることなどを紹介した。

 他方、安全で長く使える構造物を早く造ることができるよう、建設現場に於いては工程や形状、品質、安全、環境、予算などの各過程をそれぞれ管理しながら、創意工夫を凝らして作業を進めていることを説明。未来のための構造物を自らの手で造り、後世にモノと実績を残すことが「建設業の魅力」などと説いた。

 現場ではこのほか、UAV測量の一連の流れや飛行上の制限を学んだほか、EPSブロックを持ち上げて重量を体感し、切断と加工にも挑戦した。青年隊の山下恭平さんは「発泡スチロールを使うなど様々な工夫をしていることに驚いた」、日髙奈央さんは「ドローンの資格を取るために勉強している。参考になった」と話した。

 同社土木部の田中輝彦部長は「見学会を通じて、エンジニアがどういった仕事をしているのかを学び、あわせてコミュニケーション能力の必要性も汲み取ってもらいたい。本当の意味での技術屋として、大きく羽ばたいて欲しい」と隊員の将来に期待を寄せた。