■ 県内3会場で事業者向け説明会
▲写真は説明会の模様
一般社団法人宮崎県建設業協会と一般財団法人建設業振興基金は、9月11日から12日にかけて、県内3会場で「建設キャリアアップシステム」の事業者向け説明会を開いた。土木や建築、電気、専門工事など様々な職種の県内事業者の代表や庶務担当者が参加し、システムを利用するメリットや申請手続きの留意点などを学んだ。
システムでは、真正性を確認した技能者情報(本人情報、保有資格、社会保険加入状況など)を登録した上で、技能者にキャリアアップカードを交付。各現場に事業者が設置するカードリーダーでこれを読み取り、技能者ごとの現場入場実績を日単位で蓄積する。これにより、技能者の保有資格や現場の就労状況を把握できるようにする。
業界統一ルールで蓄積された経験と技能に応じて技能者の処遇を改善し、若年層がキャリアルートを描ける環境を整備する狙いがある。現場を管理する元請け企業や技能者を雇用する専門工事業には、システムを通じて社会保険の加入状況を確認できたり、登録された情報を反映した施工体制台帳等の作成が可能になるなどのメリットがある。
説明会では、建設業振興基金の担当者がこれらのシステム概要について説明を行い、事業者が設置するカードリーダーは複数の現場で共有することも可能であることや、他社に関する情報の閲覧は登録した技能者及び所属事業者が同意した範囲に限られることなどを解説したほか、技能者・事業者登録の申請手続きと留意事項について説明した。
建設業振興基金は、システムの概要や利用方法、Q&Aなどを掲載した建設キャリアップシステムの専用ホームページhttp://www.kensetsu-kikin.or.jp/ccus/index.htmlを開設し、順次、内容を追加・更新している。今月3日には宮崎県建設業協会に申請受付の窓口(書面による受付窓口)も設置された。
今後のスケジュールは、年内に就業履歴情報等に関するシステムの開発を終え、平成31年1月から少数の現場で「限定運用」を実施し、システムの安定性などを検証する。現場で混乱なくシステムを運用できるよう、段階を追って平成31年4月から本運用に移行する予定でいる。