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ICT活用工事の要点など解説 JCMAがICT技術講習

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▲写真は講習会の模様

 一般社団法人日本建設機械施工協会(JCMA)九州支部が主催し、国土交通省九州地方整備局が共催する「i-Construction(ICT活用工事)技術講習会」が、7月30日に宮崎市内で開かれた。建設業や建設関連業、行政の技術系職員ら約100人が参加し、ICT活用工事の要点やデータ処理等について熱心に学んだ。

 講習会では、九州地方整備局の担当者がi-Constructionに関する取り組みについて説明。少子高齢化に伴う働き手の減少を補う、現場の生産性向上に向けた施策の一つとして、建設工事に於けるICTの全面活用や規格の標準化、施工時期の平準化を柱とするi-Constructionを「今年は深化の年として深く広く浸透させたい」と話した。

 説明では、ICT活用工事の一連の流れを示し、土木工事積算基準の改定や小規模土工の施工区分の新設等を通じ、ICT活用工事の小規模工事への拡大や採算性の改善に努めていることを説明。IoT技術等を活用した監督検査の合理化や高速通信による段階確認等の遠隔実施も視野に、今後の取り組みを検討していることを説明した。

 事例発表では、現場の生産性を向上させた施工者を表彰する九州地方整備局の「i-Construction奨励賞」を受賞した富岡建設(日南市)が講演。当該工事での活用技術や選定理由を紹介し、安全性や施工性が向上したことをメリットに挙げた一方、高額な初期投資や出来形測定を複数回行う場合の費用拠出を課題に挙げた。

 JCMAの認定講師は、平成30年度に新設・改定された基準類を踏まえたICT活用工事の要点について講演。UAV空中写真測量やTLS計測、UAVレーザースキャナー測量、TS計測、GNSS出来形など、3次元計測の活用技術を紹介したほか、3次元設計や点群処理、出来形納品等のデータ処理について解説した。