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インスペクションの活用等学ぶ 宮崎県建物診断協会が講演会

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▲写真は講師の岡﨑氏、柳園氏、講演会の模様

 一般社団法人宮崎県建物診断協会(蛯原猛会長)は7月26日、宮崎市内で「いまからくるインスペクションの時代」をテーマに講演会を開催した。講演会には約50人が参加し、建築士と不動産業のそれぞれの視点からみるインスペクション活用の重要性に関して講演を行い、参加者は知識や理解を深めていた。

 建物診断協会では、公正な立場で行う建物診断の普及を行い、建物の耐久・性能の向上・持続のための適切な提言を行うとともに、既存建物流通の促進、建築資産の長期的価値の保全に寄与すること目的とした団体であり、今回が協会設立後初めての講演会開催となった。

 第1部では岡﨑誠二氏(岡﨑設計)が「これからのインスペクションとその活用」と題して講演。インスペクションの概要や法律等についての説明したのち、建物診断調査を行う際の手順や調査報告書作成時の注意点等について分かり易く解説。また、新たな手法として、スマートフォンアプリを用いた高効率な業務の進め方などを紹介した。

 岡﨑氏は今後の課題として「専門知識がない方へ、どれだけ分かり易く丁寧に診断結果を伝えられるかが重要となる」と強調。「インスペクションは信頼を得る為の有効な手段であり、住む人に安心や喜びを与える」と述べ、建物診断業務の更なる活用を参加者に呼び掛けた。

 第2部では柳園八星氏(クリーン不動産)が「宅建業法改正による不動産業者のインスペクション対応」と題して講演。自社で行っているインスペクション対応の流れ等について、売主への具体的な説明内容や調査を実施すべきタイミング、購入検討者への説明について分かり易く解説した。

 柳園氏は「中古住宅の売買を行う際に、不動産業者としてもインスペクションについて理解や知識を深め、しっかりと説明できる体制を整えていくことが必要」と述べ、インスペクション対応の重要性を訴えた。協会では今後、建物診断に関わるセミナーや各種勉強会の開催を予定している。