▲写真は挨拶する本松社長、開所式、デモフライトの模様
農作業の省力化や農業人材の育成等に寄与しようと、宮崎市の株式会社明光社(本松政敏代表取締役社長)は、高鍋町に農薬散布用ドローンの教習施設を開所した。7月23日に小丸河畔運動公園の多目的グラウンドで行われた開所式に本松社長や高鍋町の黒木敏之町長、行政及び農業関係者が出席し、テープカットで開所を祝った。
今年3月に高鍋町と締結した無人航空機の活用等に係る包括連携協定の一環として開所したもの。国土交通省登録講習校の「ドローンスクールジャパン宮崎宮崎市校」(DPA認定)を運営する同社が、農林水産航空協会認定の農薬散布用ドローンスクールを開講し、実技教習場所として高鍋町が小丸河畔運動公園の多目的広場を提供する。
農薬散布用ドローンは、従来の噴霧器や管理機による散布と比べて作業時間を大幅に短縮し、遠隔操作により妊婦等への農薬のばく露を防ぐことができる。スクールでは関連法規や操縦、農薬等の安全使用、病害虫及び雑草防除、機体のメンテナンス等を学び、初心者でも5日間の教習で申請に必要な認定を取得することが可能だ。
開所式で挨拶に立った黒木町長は、「農業振興に不可欠な新規就農者に興味を与え、高齢化する農業者の大きな手助けになる」と教育施設の開所を歓迎。本松社長は「地域の農業振興や新規就農希望者支援の一助になれば」と期待を込めるとともに、観光や産業、災害対応など、更なるドローンの有効活用を模索していく考えを示した。
当日は、農薬に見立てた水を散布する実機を用いたデモフライトを関係者に披露したほか、苗木に見立てた重量5㎏の袋の輸送・投下、水難時を想定した浮輪の投下などの実証実験も行った。同社では、ドローンスクールの運営と並行して、様々なシーンに於けるドローン利活用の研究や開発等に今後も取り組んでいくこととしている。