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第2四半期にトンネル3件発注へ 尾平工区と藤工区

 宮崎県は6月1日に見直した平成30年度公共事業の発注見通しに、「国道327号尾平工区トンネル工事(2工区)」「国道448号藤工区トンネル工事その1」「同その2」の3件を追加した。総合評価落札方式で、いずれも第2四半期の入札を予定する。同一業者が複数工事を受注できないよう、それぞれの工事に受注制限を設ける。

*国道327号尾平工区

 国道327号内の尾平工区(椎葉村)は、幅員が狭い上に線形が悪く、大型車の離合が困難な状況にあることから、安全で円滑な交通の確保や地域の孤立化解消、緊急輸送道路としての機能保持を目的として、26年度に事業化された。整備延長は約2㎞(幅員7m)で、区間内の約9割(1.8㎞程度)がトンネルとなる。

 このうち、起点側のトンネル掘削工(L=1028m)とトンネル本体工(L=978m)、坑門工1基を施工する1工区は、昨年12月に参加5者で入札を執行し、坂下・山﨑・河野JVが16億0725万円で落札している。工期は平成32年3月20日まで。税抜の予定価格は17億8571万円だった。

 6月の見直しで発注見通しに追加した2工区は、終点側のトンネル区間(L=778m)を施工する。工事場所は椎葉村下福良で、工期は約30カ月を予定。工事規模は15億円以上24.7億円未満とする。入札に際しては受注制限を設け、前述の尾平トンネル1工区、後述の藤工区2件との複数受注を不可とする。

*国道448号藤工区

 国道448号藤工区(串間市)は、昨年6月の降雨でひび割れや路面変状、斜面の滑落が発生し、その後も段差やひび割れが拡大を続けた。原位置での原形復旧を原則とする災害復旧事業では再度被災のおそれがあり、多額の費用や事業の長期化が想定されることから、災害関連事業を適用し、トンネル整備による路線の早期復旧を図る。

 対象区間は串間市市木の舳地区から藤地区までの約1.1㎞。区間内のトンネル整備に関しては、昨年12月に詳細設計をニュージェックに委託した。ことし2月にはトンネルルート上の弾性波探査業務を、3月には掘削残土を処理するための土捨場造成設計業務(造成面積2.8㌶、埋立土量15万5000m3)を発注している。

 発注見通しに追加したトンネル工事その1及びその2では、起点側及び終点側のトンネル本体工事(L=440m)をそれぞれ施工する。いずれも、工期は約17カ月、工事規模は15億円以上24.7億円未満。入札に際しては受注制限を設け、前述の尾平トンネル2工区、藤工区のその1、その2との複数受注を不可とする。