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環境アセスで経産相に知事意見 大仁田山風力発電事業

 諸塚村と五ヶ瀬町の境界付近で計画されている「(仮称)第二中九州大仁田山風力発電事業」の環境影響評価(環境アセスメント)に関して、宮崎県は事業者であるジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社が作成した環境影響評価準備書の審査を行い、6月25日付で環境保全の見地からの知事意見を経済産業大臣に提出した。

 同社では、県内初の大規模風力発電所となる「中九州大仁田山風力発電所」を平成28年に稼働。大仁田山の稜線に単機出力2000㌔㍗の風車8基を設置し、合計1万6000㌔㍗の出力を備える。今回の事業では、同じく諸塚村及び五ヶ瀬町の境界付近に最大総出力1万4000㌔㍗の風力発電所を設置する予定でいる。

 同社が作成した準備書に係る知事意見では、総括として工事の実施及び施設の供用後に於いて適切な環境監視を実施するとともに、環境への影響予測及び評価段階で想定しなかった課題が判明した場合は、専門家等の助言を踏まえ、必要に応じて追加的な環境保全措置を講じることを求めた。

 個別事項では、▽事業実施想定区域付近が多雨な山間部であるため、土捨場における防災上の安全に十分配慮する▽沈砂池から溢れた水による小動物等への影響を可能な限り低減する▽周辺住民の飲料水等への影響がないようにする▽自治体や住民と合意形成を図り、地元の意見に配慮した環境保全措置等を講じる―ことを求めた。