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新設と旧病院活用を比較検討 都農町総合保健福祉センター

 都農町が整備を計画する「総合保健福祉センター(仮称)」に関して、新たに施設を建設するケースに加え、旧国民健康保険病院を改修して活用するケースも視野に検討を進めていることが分かった。現在は、両ケースの比較検討材料とする旧病院の耐震診断を行っており、メリットやデメリット等を総合的に判断した上で、施設の整備方針を定める考えでいる。

 都農町が計画する総合保健福祉センターは、健康増進機能と社会福祉機能を集約した複合的施設として整備するもの。町民の健康増進や児童及び高齢者等の社会福祉を展開する地域包括ケアシステムの拠点であると同時に、会議室等の多機能スペースを確保し、地域コミュニティや生涯学習の場としての活用も期待する。

 建設予定地は、今年4月に診療を開始した都農町国民健康保険病院(大字川北)の隣接地。新病院を医療ゾーン、新たに整備する総合保健福祉センターを健康福祉ゾーンとそれぞれ位置付け、両施設の連携を図りながら一体的に機能させる。

 施設の整備に向けて、町は昨年10月に施設整備に係る基本・実施設計業務を別当設計に委託した。業務の中では、それまでの庁内協議の内容を踏まえ、旧病院の取り扱いも勘案した上で、新施設に導入する機能や施設の規模、概算事業費、事業スケジュール等を検討し、基本及び実施設計までを行うこととしている。

 旧病院の取り扱いを協議する中で、既存施設を改修し、総合保健福祉センターとして活用するケースを検討することとなった。現在は既存施設の耐震診断が別当設計で進捗中。診断結果を基に改修に係る費用を算出し、施設を新設するケースと旧病院を活用するケースのメリット・デメリットを比較・検討する。

 町では各ケースの比較・検討結果を踏まえて施設の整備方針を定め、基本設計業務に着手する考え。基本・実施設計業務の委託期間は30年11月末までを予定している。具体的な着工時期は現時点で明らかにしていないが、町政100周年を迎える32年4月の施設完成を目指す。