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新技術の現場実装を加速 新技術導入促進調査経費

 国土交通省は、実用段階に達していない要素技術の現場実証などに活用する「新技術導入促進調査経費」について、2018年度の執行方針を決めた。同経費は直轄工事での現場実証などの費用を工事費と別枠で確保し、新技術の現場実装を加速するもの。対象は主に5類型で、このうち「新技術導入促進(Ⅱ)型」では、応札者が提案した新技術の現場実証費に対し、予定価格に500万円を目安に経費を計上する。

 新技術導入促進調査経費は、国交省が18年度当初予算に新規で11億8000万円を計上したもので、実用段階に達していない新技術の現場実証、3次元モデルの普及、インフラ用ロボットの活用などに充てる。直轄工事の現場を活用し、民間の研究開発投資を誘発したり、新技術の現場実装を加速させる狙いがある。

 5月24日、この経費の執行方針を周知する通知を各地方整備局に送付した。対象の「新技術導入促進(Ⅱ)型」は、発注者が指定するテーマに応じ、研究開発段階にある技術の提案を応札者に求め、現場実証と施工を一体で行うもの。

 通知では、各地整が設定するテーマを▽人工知能(AI)を活用したトンネル切羽等の地山判定手法(トンネル工事)▽製作時または架設時における画像解析等を活用した品質管理の省人化手法(鋼橋上部工事)▽架設時における画像解析等を活用した品質管理の省人化手法(PC工事)―などとするよう指示。新技術の現場実証の費用は500万円が目安で、全ての応札者から見積もりを集めて積算し、予定価格に計上することを求めた。

 BIM/CIMを導入する設計・工事にも同経費を充てる。設計・工事費とは別枠で、3次元モデルの契約図書化、3次元モデルを活用した数量・工事費・工期算出などの費用に充当する。この他、橋梁・トンネルの点検の記録作成を支援するロボットを活用する際、点検業務の委託費のうち、ロボット活用と3次元成果品の納品にも同経費を充てる。