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民間提案の表明受付開始 旧都城市民会館保存活用等

 世界的な建築家の故菊竹清訓氏が設計し、建築学的に価値の高い旧都城市民会館に関して、都城市は保存活用等に関する民間からの提案表明の受け付けを開始した。提案表明の意思を7月17日までに連絡したのち、8月15日までに表明書等を提出する。民間提案の審査や市民アンケートの結果を踏まえ、市としての方針を決定する。

 RC造の下部構造にトラス梁を放射状に並べた屋根を有する旧都城市民会館は、市民の文化振興拠点として愛されてきたが、新たな総合文化ホールの開館を機に19年3月に閉館した。市は南九州学園と施設の使用貸借契約を結んだが、保存活用に多額の費用が必要となることなどを背景に、活用の見込みが立たないまま現在に至っている。

 施設の老朽化によるリスクが顕在化し、周辺住民の不安が増大していることを踏まえ、同学園から返還等の申し入れを受け入れる方向で検討を開始。施設閉館直後の解体予算可決という市議会の意思を尊重する一方、民間団体が保存活用の財源確保に目算のある提案を行うのであれば、提案を尊重して判断するとの考えを示していた。

 市単独で保存費用を負担することが財政的に困難であることから、提案に際しては保存活用の実現性や財源確保の確実性(維持管理を含む)を重視する。求める提案内容は、▽具体的な保存活用等(改修含む)の案▽保存活用等の事業主体▽保存活用等による効果▽保存活用等に要する財源▽財源の確保計画▽施設の管理体制―とする。

 提案に際しての参考資料として、南九州学園が発注したコンサルタントの検討結果に加え、一般財団法人日本建築学会の特別委員会による専門的な見地からの保存活用案をホームページに掲載している。申し込み及び問い合わせ先は、都城市総合政策部総合政策課政策企画担当(電話0986-23-7161)。