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マッチング成立は11技術 i-Conコンソーシアム

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▲写真は会合の模様

 国土交通省などでつくる「i-Construction推進コンソーシアム」の技術開発・導入ワーキンググループは、発注者のニーズに応える新技術11件を試行することを決めた。5月16日に開いた会合で、発注者側が提示していたニーズと企業側が持つ新技術(シーズ)のマッチングが成立。2018年度末まで直轄の現場で試行し、評価結果をまとめる。

 この試みは、現場のニーズと新技術のシーズをマッチングさせ、新技術の現場実装を加速させるもの。16日に開いた「新技術のニーズ・シーズマッチング決定会合」で、昨年10月の5技術に続き、直轄の事務所が提示していた現場のニーズに応える新技術11件のマッチングが成立した。

 現場での試行が決まった11技術のうち、留萌開発事務所の「海中、水中の三次元測量を可能にする技術」というニーズに応えたのは、アジア航測の「空から陸と水深を測る『航空レーザー測深ALB』」。航空機からグリーンレーザーで深浅測量を行うことで、従来手法では困難だった水深0~3mの高密度な計測が可能になり、作業効率が大幅に向上するという。

 また、横浜国道事務所の「現場の状況をリアルタイムに把握する技術」とは、リコーの「360度画像を簡便に撮影・クラウド共有により現場の状況を効率的に共有する技術」がマッチング。監督職員が現場を訪問しなくても、工事進捗を視覚的に管理できるようになるとしている。

 マッチングが成立した11技術は次の通り。
▽空から陸と水深を測る「航空レーザー測深ALB」(アジア航測)
▽コンクリート内部欠陥の非破壊調査技術(富士ピー・エス)
▽時系列画像等をAI解析し地形特長を識別する技術、衛星画像から流域の水位や経年変化等を分析する技術(NTTデータ経営研究所)
▽360度画像を簡便に撮影・クラウド共有により現場の状況を効率的に共有する技術(リコー)
▽路面性状調査が可能なMMS(アジア航測) ▽航空レーザを利用した高精度な地表面データの取得~植生を除いた地形測量~(ウエスコ)
▽浸水・水害に備えるセンサネットワークシステム(建設電気技術協会)
▽監視カメラに3次元レーザスキャナ機能を搭載し、定期的に3次元点群データを取得する技術(三菱電機)
▽省電力広域無線通信を用いた安価で手軽に斜面監視を行うクラウドシステム(西松建設)
▽ダンプトラック運行管理TRUCK VISION(小松製作所)
▽災害対策室向けL字テロップ解析システム(東芝インフラシステムズ)。