建設ネット企画画像 四角 四角

ドローン点検・診断セミナーを開催 インフラ国民会議

B00052798_1

▲セミナーの模様

 インフラメンテナンス国民会議(事務局・国土交通省)は5月10日、ドローンによるインフラ点検・診断をテーマとした連続セミナーの初回をJR品川イーストビル(東京都港区)で開いた。国立研究開発法人土木研究所の新田恭士上席研究員が基調講演で、点検ロボットの人工知能(AI)開発に必要なデータ整備や、研究段階の技術の実工事での活用など国の今後の取り組みについて説明した。

 セミナーは、インフラ管理者のニーズと、ドローン開発を進める民間技術者の交流の場。航空法改正や電波関連の法整備といった国の施策の動向や、民間企業による開発技術の紹介などの他、参加者間による個別相談なども行った。

 新田上席研究員は講演で、国による18年度以降の取り組みとして「ロボット用AI教師データ」の整備について説明。ドローンなどを用いて撮影した大量の写真と損傷の判定例を電子データとして蓄積し、研究者がAI開発に利用できるようにするとした。インフラ点検に際し、損傷の有無などの判断をAIが支援できるようにする。

 また、研究開発段階の技術を実工事で検証する「技術開発一体型」を国交省で実施するとした。工事費に新技術導入促進費を上乗せし、民間の有用な技術の活用を促す。

 セミナーは全4回。次回は「ドローンが果たす生産性革命とは」(仮)と題し、9月ごろの開催を予定している。