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今年度は測量調査設計など実施 湯田西郷地区産業団地

 えびの市が湯田西郷地区に整備を計画する産業(工業)団地に関して、市は開発面積を約16㌶とする1工区に本格着手する。30年度に敷地造成に係る測量調査設計等を行い、計画では32年度頃に造成工事を行う見通し。33年度早期の分譲開始を目指す。

 少子高齢化等に伴う人口減少問題への対応や市民の雇用の場の創出として、村岡隆明市長が主要施策の一つに掲げるもの。基幹産業や既存企業の育成・支援と合わせて、新たに整備する産業団地に県内外の企業を誘致し、地域活性化及び定住人口の増加を図る。

 25~26年度に実施したインターチェンジ3㎞圏内を基準とした工業団地適地調査に於いて、えびのICに近接するなど交通アクセスに優れ、高速道路からのPR効果が高い湯田西郷地区の農地を整備地に決定。市内立地企業の用地面積を参考に、全体の開発面積を約30㌶(うち企業用地面積約20㌶)と設定した。

 開発予定地の中心部を東西に走る市道西郷耕地7号線を境界に、同路線の北側を1工区、南側を2工区と設定。優先的に整備する1工区の開発面積は16.32㌶とする。2工区に関しては、1工区の分譲状況や整備効果等を踏まえ、着手の是非を判断する。

 1工区の区割り想定面積は、▽工業用地11.75㌶▽公園0.84㌶▽調整池1.6㌶▽区画道路1.51㌶▽付替道路ほか0.45㌶▽付替水路0.11㌶。用地取得費を含む概算事業費は約20億円で、このうち造成工事費は約13億円を見込む。

 大雨等の被害を回避する一方で、周辺地区の生活環境を保全することを考慮し、造成計画高を現在の田面高から約1.2mと設定。想定土量は、切土1万7440m3、盛土18万4576m3を見込み、不足する盛土材には可能な限り公共事業残土を活用する。

 整備に向けて、4月19日には指名競争で「えびの市産業団地測量調査実施設計委託業務」の入札を執行し、国土開発コンサルタントが6800万円で落札した。同業務では、1工区造成に係る測量や地質調査、実施設計を行う。委託期間は31年3月29日まで。

 また、計画地は農地以外の利用を制限する農業振興地域の農用地区域(青地)に該当していることから、これを除外するための法令手続きや開発行為の準備も同時に進める。31年度中頃までに諸手続を完了させ、その後に対象用地を取得する。

 これらの計画が順調に進んだ場合、31年度末頃に造成等の工事に着手したい考え。概ね1年かけて工事を進め、33年度早期の分譲開始を目指す。