環境省は2017年度振動規制法施行状況調査の結果をまとめた。振動に関する苦情件数は前年度より241件(8.0%)多い3252件で、このうち建設作業の苦情件数が2190件で全体の67.3%を占め、最多であったことが分かった。建設作業に伴う苦情件数は前年度より229件(11.7%)増加した。
建設作業に対する苦情件数のうち、指定地域内の特定建設作業に対する苦情が632件(全体の28.9%)あった。
特定建設作業の実施届出件数は4万2283件(前年度4万0133件)で、ブレーカーを使用する作業が3万6418件(86.1%)で最も多く、次いでくい打機などを使用する作業が4991件(11.8%)が多かった。鋼球を使用して破壊する作業が155件(0.4%)、舗装版破砕機を使用する作業が719件(1.7%)あった。
特定建設作業に関する苦情は前年度より3件少ない632件だった。同法に基づき実施した立入検査は前年度より53件少ない451件、報告の徴収が32件少ない68件、振動の測定が6件少ない114件。
測定の結果、基準を超えていたものは前年度より5件少ない8件で、改善勧告や改善命令を行ったものはなかった。行政指導は前年度より77件少ない497件だった。
苦情件数を都道府県別に見ると、東京都が888件で最も多く、次いで大阪府が361件、神奈川県が268件、埼玉県が257件、千葉県が245件―などとなっており、上位5都府県の苦情の合計件数が全体の62.1%を占めた。