▲写真は伝達式の模様
国土交通省九州地方整備局は、直轄工事で現場の生産性を向上させた施工者に対する「i-Construction奨励賞」を創設し、受賞した15者に対する表彰伝達式を各出先事務所で行った。宮崎県内では富岡建設株式会社(日南市)と株式会社竹尾組(高千穂町)が受賞し、1日に宮崎・延岡河川国道事務の所長から表彰状が贈られた。
建設現場の生産性向上に係る優れた取り組みを表彰し、ベストプラクティスとして広く紹介することでi-Constructionの取り組みを推進しようと、国土交通省は今年度に「i-Construction大賞」を創設。大臣賞2者と優秀賞10者の計12者を選定し、2月15日に初の授与式を開いていた。
これに合わせて、九州地方整備局に於いても、工事の能率や品質向上に繋がる取り組みを行った施工者を表彰する「i-Construction奨励賞」を実施。昨年度に完成したICT対象工事の中から、出先事務所が推薦したICT施工について各種観点から審査を行い、優れた取り組みを行った15者を受賞者に決定した。
県内では、掘削や橋脚躯体工等を含む「宮崎10号南横市地区跨道橋下部工(その2)外工事」を施工した富岡建設、路体外盛土や管渠工等を含む「宮崎218号折原地区改良外工事」を施工した竹尾組を選定。3月1日に伝達式が行われ、宮崎河川国道事務所の鈴木彰一所長と延岡河川国道事務所の北園猛所長が表彰状を贈った。
富岡建設の柳橋恒久社長は、栄えある表彰受賞の喜びを語ると共に、現場の条件等に応じて「熟練技能者によるマンパワーとICTを活用した生産性向上のバランスが重要だ」と指摘。一方で「ICT施工の対象が拡がれば、初期投資や施工に係る費用を抑えることができる」と述べ、更なる普及・拡大に期待を寄せた。
また、7年前からICT施工に関する現場見学会等を開催している竹尾組の竹尾通洋社長は、「建設産業の担い手が減少する中、ICTが極めて重要な技術だと痛感している」と強調。「ICTを含む技術の研鑽に努め、発注者と受注者が互いに手を取り合い、高品質な構造物を施工していきたい」と意気込みを語った。