国土交通省が設置した「i-Construction推進コンソーシアム」は3月12日、海外標準ワーキンググループの報告会を開いた。大阪大学大学院の矢吹信喜教授がCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の国際動向について講演し「CIMに精通した技術者を育成するため、IT教育を大学の土木でも進めるべきだ」と主張した。
海外標準WGは、3次元データ活用に関する国際化・標準化の動向を関係者が共有するため、i-Constructionコンソーシアム内に設置されているもの。
報告会で講演した矢吹教授は、欧米と日本の学術大系が大きく異なり「日本の土木・建築の世界はガラパゴス化している」と指摘し、CIMについても「欧米ではBIMに含まれたものだ」と述べた。
国交省は2018年度からCIMを大規模構造物の詳細設計に原則適用する方針を示しているが、矢吹教授は「ECI方式(アーリー・コントラクト・インボルブメント)を同時に採用し、下流側(施工)の知識を上流(設計)に生かす必要がある」と強調した。