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安田町長に基本計画案を答申 門川町新庁舎建設町民審議会

門川町内の各界各層の代表で構成する門川町新庁舎建設町民審議会(猪倉照央会長)は、安田修町長から諮問のあった「門川町新庁舎建設基本計画案」を20日に答申した。昨年7月に策定した基本構想を踏まえ、建設場所を門川町平城東1番1号、新庁舎の規模を約5000m2と想定する。計画では30年度中に設計業務を完了させ、31年度の本体建設工事着手と32年度の完成を目指す。

建物の経年劣化や行政需要の多様化に伴う狭隘化、窓口の分散化等の課題を抱える役場庁舎を建て替える計画。昨年7月に決定した基本構想や町民の意見等を踏まえ、新庁舎建設町民審議会が基本方針や導入機能、施設規模、構造・階数、配置計画等を盛り込んだ基本計画の素案について協議を重ね、基本計画案としてまとめた。

安田町長に答申した基本計画案では、現庁舎が抱える様々な課題の抜本的な解決を図るため、▽ユニバーサルデザインに配慮した庁舎▽行政経営の効率化につながる庁舎▽町民の安全を守る防災拠点としての庁舎▽議会活動を推進する場▽無駄を省いた経済的な庁舎―の5項目を新庁舎の基本方針として掲げる。

これに基づく導入機能として、分かりやすい案内表示や十分なスペースを確保した多目的トイレ等を設置すると共に、音声案内や点字ブロックも検討する。効率的に将来の変化に柔軟に対応できる執務スペースの確保や防犯対策の強化等を図るほか、大規模災害時に防災拠点としての機能を発揮できるようライフラインの維持に努める。

新庁舎の建設場所は、巨大地震による津波から被害を避けられる高台への移転を望む町民の声を踏まえ、門川町平城東1番1号(平城近隣公園、敷地面積1万4600m2程度)とする。財源に国の緊急防災・減災事業債を活用することから、総務省が定める地方債同意等基準運用要綱に基づき、新庁舎の延床面積を5000m2程度と想定する。

新庁舎の構造・階数に関しては、防災広場や適切な駐車台数の確保の観点から中層(3~4階建)を基本として計画を進める。地元経済への波及効果が期待される鉄筋コンクリート造を基本とし、南海トラフ巨大地震による被害想定で最大震度7の揺れが想定されていることから、「免震構造を採用することが適当」としている。

基本構想時点の概算事業費は約30億円で、このうち新庁舎建設に要する経費を23.8億円と想定するが、今後、新庁舎に必要な機能を持たせた設計を行い、消費税増税の影響や市場の動向も見極めながら事業費を精査する。基本設計及び実施設計に関しては、基本計画策定支援を行った梓・長田建築企画JVが引き続き担当する。

事業スケジュールによると、30年度中に設計業務を完了させ、31年度に本体建設工事に着手する見通し。施工業者の選定手法及び地元経済への波及効果を推進する方策についても、十分に検討を行った上で決定する。32年度中頃までに本体工事を完了させ、外構工事を含めて32年度末の事業完了を目指す。

門川町新庁舎建設基本計画案