国土交通省は、２９歳以下の若年技能者向けに無料の特別講習を開催する。若年層に労働関係法令、社会保険制度、現場の安全管理などを学んでもらい、離職防止や技能水準の向上につなげる。受講者には「建設キャリアアップシステム」に無料で登録できる特典を設ける。２月中に専用サイトを立ち上げ、インターネットを通じたｅラーニングとして講習を受講できるようにする。３月下旬には東京・大阪・名古屋の３カ所で座学の講習も開く。
特別講習の開催経費は１７年度補正予算に１億円を計上。講習の実施機関を建設業振興基金に決め、２月中の受講開始に向けて準備を進めている。
講習の狙いは若年層の定着と技能水準の向上。スキルアップに必要な建設業関連の資格、労働関係法令、社会保険制度、現場の安全管理などについて解説する。ｅラーニングの手法を取り入れるため、スマートフォンでの受講も可能だ。
受講者には、建設キャリアアップシステムに無料登録できる特典を与える。４月からの建設キャリアアップシステムの登録に必要な、技能者・事業者の利用料金のうち、技能者個人の利用料金（ネット申請２５００円、郵送・窓口申請３５００円、有効期間１０年）を無料にする。無料にするのは３月末までにｅラーニング、座学講習のいずれかで特別講習を受講した２９歳以下の技能者に限る。
同省は、１６年度にも建設キャリアアップシステムへの登録を無料にする登録基幹技能者向けの特別講習を開いていた。