▲写真は落成式のもよう、新工場
米良企業グループの株式会社共立電機製作所(米良充典社長)と株式会社共立電照(船ケ山保幸社長)は12月3日、三高テクノ工場内で整備を進めていた「808MERA植物工場」の落成式を行った。同施設では宮崎大学と共同で、腎臓病など特定の病気の患者も食べることができる野菜の開発に取り組む。
落成式には、宮崎大学の池ノ上克学長をはじめ、工事関係者など約30人が出席。植物工場内の三つの栽培室や苗を生産する発芽室、生産物を梱包し出荷するパッケージ室などを公開した。
高さ7.4m、幅8m、奥行き11mの栽培室では、光の波長を変えることで苦みを抑えた野菜、ビタミンC・ポリフェノールなど機能成分の多い野菜、野菜嫌いの子どもの好みに応じた野菜づくりの開発に取り組む。同社が長年培ったLED技術を応用し、光波や培養液を調整することで新しい作物を育てられるという。
二酸化炭素の濃度など栽培に関するビックデータも宮崎大学と収集し、これらを解析することでより高品質で低コスト、収穫量が増える効率的な生産環境づくりを目指す。来年1月からレタス6種類を育て始め、30日後の試験出荷、4月からの本出荷を予定し、一般販売を開始していく。
米良充典社長は「我が社の技術と宮崎大学のノウハウを結び付け、地域の皆さまにお役に立てる作物を生産していきたい。今後は地域のみならず、これを全国、そして世界へと売り出していきたい」と挨拶した。
同日には「808MERA」のロゴマーク発表も行われ、899件あった一般公募の中から鵜鷹陽一さん(兵庫県)の作品が選ばれた。