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適切な施工・品質管理など学ぶ 舗装協会が道路技術講習会

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▲写真は挨拶する河野会長、講習会の模様

 宮崎県舗装協会(河野孝夫会長)は、道路事業に携わる技術者を対象とした「道路技術講習会」を11月30日に宮崎市内で開いた。県内各地の建設会社や自治体で働く技術系職員ら約100人が参加し、適切な舗装の維持管理手法などを熱心に学んだ。

 挨拶に立った河野会長は、道路関係予算が減少傾向にある一方で、防災・減災対策やインフラの老朽化対策、高度化・多様化する様々な社会的要請に応える必要があることを訴え、「時機を得た講演内容が皆様の技術力向上の一助となれば」と述べた。

 来賓として招かれた宮崎県県土整備部の瀬戸長秀美部長(代読=蓑方公次長)は、県民の安全・安心な暮らしの確保や地域経済の活性化のため、道路整備をはじめとする社会資本整備を計画的に進めていく考えを示し、参加者一同に支援と協力を求めた。

 講習会の講師を務めた宮崎県県土整備部道路建設課の中村安男課長は、重要物流道路制度を契機とした新たな広域道路交通計画、国土強靱化とインフラ長寿命化計画、県内の道路整備について説明し、予算だけでなく財源を確保する必要があることを訴えた。

 中村課長は、平成26年度に策定した舗装維持管理計画に基づき、31年度まで優先順位を踏まえた補修を進めていく一方、32年度以降を見据えた維持管理計画の更新を行うため、今年度から交通量に応じた路面の再点検に取り組むことを説明した。

 一般社団法人道路・舗装技術研究協会の稲垣竜興理事長は、舗装に使用する材料や路床・路盤の施工、加熱アスファルト混合物の配合設計と施工、コンクリート板の施工、再生工法等について解説し、舗装工事に於ける適切な施工管理の実践を呼び掛けた。

 また、福岡大学工学部社会デザイン工学科の佐藤研一教授は、日本の道路舗装の現状や初期含水比、地下水、粒度、粒子破砕等の影響を踏まえた路盤材料の特性について説明を行ったほか、路床・路盤の施工における品質管理手法について講演した。