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11月18日は「土木の日」 県内各地でイベント③

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▲写真は各地区のイベントの模様

 11月18日は「土木の日」。道路及び河川など社会資本整備の意義と重要性を認識してもらうとともに、土木技術及び土木事業に対する理解を深めてもらうことを目的として、全国各地で土木に関するイベントが催されている。宮崎県内に於いては、県内各地区の小学校に於いて、土木に関する出前講座や重機への試乗、測量機器を用いた実習等のふれあい体験のほか、県内建設関連団体による校内の奉仕作業が実施されている。

■高岡地区/実験で災害発生の仕組み学ぶ

 高岡地区の土木の日イベントは19日、国富町立木脇小学校で行われた。出前講座やふれあい体験を通じて、同校の5年生68人が土木の仕事を楽しく学んだほか、イベントに参加した建設関連団体が、校内整備に汗を流した。
 出前講座では、高岡土木事務所と宮崎河川国道事務所の担当者が、安全・安心な生活を支えている土木の仕事が、人だけでなく環境や生物にも配慮していることを説明。また、大雨等で危険を感じたら、すぐに安全な場所に避難するよう呼び掛けた。
 その後、生徒達は2つの班に分かれふれあい体験に参加。体育館では橋模を使った災害発生の仕組みの実験や測量体験が行われ、生徒から大きな歓声が上がっていた。
 同校の甲斐周作校長は「橋や道路をつくったり、川を止めて防波堤をつくったりと、土木の仕事は私たちの生活に密接に関係している。その重要さを子ども達に学んでもらうとともに、将来の職業を選択する上で参考になれば」と話した。
▽参加団体=国土交通省宮崎河川国道事務所、高岡土木事務所、宮崎市、国富町、東諸地区建設業協会、宮崎県造園緑地協会宮崎支部、宮崎県測量設計業協会東諸支部。

■日向地区/測量実習やアーチ橋造りに挑戦

 日向地区の土木の日イベントは19日、椎葉村立椎葉小学校で開催された。同校の5・6年生15人を対象に、日向地区建設業協会の甲斐英伸会長は、土木が地域の安心・安全を守り、観光や産業を発展させる一助となっていることを説明した。
 出前講座では、日向土木事務所と北部港湾事務所の担当者が、土木の仕事や役割、美しい宮崎づくり、細島港の利用について説明。土木技術が▽生活しやすくなる▽豊かに暮らせる▽災害から生活を守る―ために役立っていることを学んだ。
 体験学習では、建設関連団体等から参加した講師と測量機器の実習体験やドローン見学、レンガと砂を使ったアーチ橋造り、25㌧クレーンのUFOキャッチャーに挑戦した。このほか、建設関連団体の参加者が校内の樹木剪定に汗を流した。
 アーチ橋づくりに参加した生徒は、「完成した橋を渡るのは怖かったけど、大勢で乗っても壊れないのですごいと思った」と感想を述べた。
▽参加団体=日向土木事務所、北部港湾事務所、椎葉村、日向地区建設業協会、宮崎県測量設計業協会日向支部、宮崎県造園緑地協会日向支部、緑風会。

■本部/パネルで土木技術や建設業をPR

 宮崎大学や国土交通省の県内出先機関、宮崎県県土整備部及び宮崎市建設部、県内建設関連団体等で組織する宮崎県「土木の日」実行委員会本部は、11月17日と18日の2日間、宮崎市内のショッピングモールでパネル展を開いた。訪れた買い物客や家族連れが足を止め、土木に対する見識と理解を深めた。
 パネル展では、近年の大規模災害の被害状況を写真で示し、被災地の復旧・復興の最前線で建設業が活躍していることを訴えた。また、土木の歴史や役割、県内の土木遺産を解説するパネルも展示。南海トラフ巨大地震が発生した場合の県内の被害予測も示し、訪れた人達に災害への備えの重要性を呼び掛けた。
 イベント会場では、ドローンを活用した災害調査など、土木分野の最新技術を紹介するDVDを放映。ミニチュア模型を使った実験で、砂防堰堤に土砂を食い止める効果があることを紹介したほか、子ども達がおもちゃのショベルカーを使ってお菓子をすくい上げるなどして、大人から子どもまで土木と親しんだ。
 宮崎大学工学教育研究部社会環境システム工学科の糠澤桂助教は「当たり前のように身近に存在する土木の重要性を多くの人に知ってもらいたい」と話した。本部ではこのほか、11月22日に延岡市立一ケ岡小学校で土木に関する出前講座を開催。延岡市内の畳堤や土地区画整理事業の建設現場も見て回った。