国土交通省は12月25日、建設現場の生産性を高める優れた取り組みに対する「2018年度i-Construction大賞」を受賞した25者を発表した。直轄工事・業務部門の国土交通大臣賞は、中国地方整備局発注のICT土工を受注した加藤組(広島県)が受賞。2回目の今回は受賞対象を拡大し、地方自治体の発注工事・業務部門の大臣賞に田中産業(新潟県)、i-Con推進コンソーシアムの会員部門の大臣賞に政工務店(佐賀県)も選んだ。年明けに表彰式を開く。
i-Con大賞は、直轄のICT施工の受注者を対象として17年度に創設したもので、現場の生産性を高める優れた取り組みを表彰し、ベストプラクティスとして展開する。18年度は、地方自治体の発注工事・業務の受注者、i-Con推進コンソーシアムの会員企業にも対象を広げたため、前年度の12者から25者へと受賞者数を倍増させた。
直轄工事・業務の大臣賞を受賞した加藤組は、建機メーカーと協力し、小型バックホウ(チルト機能付排土板装着型)にマシンガイダンス(MC)を移植。ICT土工が不向きとされる小規模工事(歩道工事)で、3次元ガイダンスミニショベルによるICT土工を全国で初めて施工した。
新設された地方自治体の発注工事・業務部門では、大臣賞の田中産業をはじめとする6者が受賞。田中産業は、新潟県発注の道路工事で盛土の法面整形にICTバックホウを活用。ブルドーザ敷均し作業を効率化し、工期短縮を実現した。
i-Construction推進コンソーシアムの会員部門では、ICT建機のオペレーター教育に力を入れた政工務店が大臣賞を受賞する。同社は、ICT施工に加え、3次元測量業務も内製化。17年度は3次元測量とICT施工を合計20件で実施し、社内の生産性を3割向上させたとしている。