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官民連携による施設整備の可能性調査 宮崎県と宮崎市

 公共施設等の設計や施工、維持管理、運営に民間の資金やノウハウを活用するPFIの導入が各地で進む中、宮崎県と宮崎市がそれぞれPFIを活用した施設整備の可能性調査に取り組むことが分かった。宮崎県は「宮崎港における官民連携複合ビル整備の可能性検討」に向けた民間事業者との対話を、宮崎市は「橘通東2丁目(海幸・山幸物産館用地)の新たな活用」に向けたサウンディング型市場調査をスタートさせる。

 宮崎県と4市、2金融機関が運営する宮崎県・地域PPPプラットフォームが11月7日に開催したセミナーで、宮崎県及び宮崎市の担当者が構想の概要や進捗レベルを説明した。セミナーには県内外の行政職員や民間企業の営業担当者ら多数が参加した。

 宮崎県の「宮崎港に於ける官民連携複合ビル構想」は、老朽化が進むフェリーターミナル(S造2階建延べ1086m2)と中部港湾事務所(S造2階建延べ277m2)の集約化を図りつつ、さらには民間施設が入居し、津波避難や災害復旧等の防災拠点、本県の海の玄関口である観光拠点としての機能を有する施設の整備を検討するもの。

 経年劣化が進むフェリーターミナルと中部港湾事務所の更新が課題であると同時に、両施設の集約だけではレベル2津波の避難施設として機能しない恐れがあるため、PFIを活用した複合ビル整備の可能性を探る。民間事業者との対話では、資金面や両施設を除く余剰スペース等の民間事務所、収益施設に関する提案を求める。

 一方、宮崎市の「橘通東2丁目の新たな活用」は、宮崎市と諸塚村が共同運営するふるさと物産館「海幸・山幸」が平成32年3月末で終了予定であることから、今年3月に策定した宮崎市まちなか活性化推進計画に基づき、当該公有地(約1000m2)の利活用策の決定に向けて、官民連携の可能性等を確認するための調査を行う。

 民間事業者を対象とした可能性調査では、全体コンセプトや事業用地等の活用イメージ、地域との連携等を含む発展性、事業方式・経営計画、当該施設の優位性や潜在的可能性などを尋ねる。調査の実施に先立ち、11月14日に宮崎市役所会議室棟2階大会議室で事前説明会を開催する。詳細は市のホームページで確認できる。