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施設整備費は概算で約28億円 内藤記念館再整備事業

 既存施設の老朽化やスペース不足等を背景に、内藤記念館(延岡市天神小路255番地1)の再整備を計画する延岡市は、現時点の事業概要を公表した。現在地にRC造一部SRC・S造2階建延べ3380m2の本館等を整備するもの。施設整備費は概算で約28億円を見込む。市内居住者を対象に11月19日まで意見を募集する。

 市が有する歴史・文化に関わる様々な資料を適切に保管しながら有効に活用し、郷土への誇りや愛着を醸成する次世代教育の場として、また、全国への情報発信や誘客を図る施設として、内藤記念館を現在地に建て替える計画。新施設は、国の重要文化財や美術品等の展示も可能な歴史民俗博物館として整備する。

 現在地に建て替える本館の建築規模は、RC造一部SRC・S造2階建延べ3380m2。1階には市産材を活用したエントランスホールや貴重な資料が展示できる企画展示室、文化財等を適切に管理・保管できる収蔵庫を配置する。2階には城山を望める展望ロビーや体験展示室、市の歴史や文化を紹介する平常展示室を設ける。

 多様な市民の文化活動及び交流拠点として、格式ある日本庭園と一体的に整備する和室棟の規模は木造平屋建延べ191m2。敷地東側の立木を整理し、和室棟から城山への展望を確保する。外構計画では、屋外エレベーターやスロープ等を設置してバリアフリーに配慮するとともに、城壁風の壁や城郭風の休憩所等を設置する。

 施設の整備にあたり、市は平成26年度に「内藤記念館再整備基本構想・基本計画」を策定。策定した基本構想・基本計画を踏まえ、27~28年度に基本設計、29年度に実施設計を行い、30年度は本館の実施設計の見直しを進めている。和室棟や外構については、来年度以降に実施設計の見直しを行う予定。

 概算の施設整備費は27億8000万円で、内訳は▽本館工事費=19億円▽和室棟工事費=8000万円▽外構工事費=1億2000万円▽屋外エレベーター工事費=7000万円▽工事監理費=6000万円▽展示製作費=5億5000万円。人件費や光熱費、施設管理委託料、展示経費等を含む年間経費は1億4700万円を見込む。

内藤記念館再整備事業の概要