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土々呂地区複合型津波避難施設 概算事業費は3.5億円

 延岡市は、土々呂地区に整備を計画する複合型津波避難施設の整備概要を明らかにした。延岡消防署土々呂出張所と隣接する延岡市役所伊形支所を解体し、跡地にRC造3階建延べ448m2の施設を建設する。概算事業費は3億5000万円程度。30年度に調査や設計、31~32年度に工事を行う予定でいる。

 南海トラフ巨大地震等の大規模災害に備え、延岡市は近隣に津波指定緊急避難場所がない地域や避難場所までの避難路が確保されてない▽須美江地区▽浦城地区▽熊野江地区▽長浜地区▽浜町東区▽二ツ島地区▽土々呂地区―の7地区を「特定津波避難困難地域」に設定し、津波避難施設等の整備に取り組んでいる。

 土々呂地区に於いては、既存の延岡消防署土々呂出張所と隣接する延岡市役所伊形支所(いずれも土々呂町3丁目)を解体し、跡地に複合型津波避難施設を建設する。消防署土々呂出張所は南延岡出張所と統合して石田町に移転。伊形支所は地区内の職業訓練支援センターに移転し、交通アクセス等の改善を図る。

 当該地区の避難想定人数は380人で、これに基づく施設の規模をRC造3階建延べ448m2と計画する。1階に消防団車庫、2階に40人~60人程度が収容できる会議室や音響設備、給湯器、トイレ等を備えた防災学習施設を配置。3階は備蓄倉庫として活用し、屋上に避難スペース(190m2)を確保する。

 他市で整備された同様の施設を参考とした概算事業費は概ね3億5000万円(調査・設計、伊形支所の移転・撤去費を含む)。詳細な整備費は今年度に行う実施設計で算定する。財源には国土交通省所管の防災・安全交付金を活用する。

 市の30年度6月補正予算には、実施設計や補償費算定、移転先改修設計に係る施設整備費として2100万円が盛り込まれている。整備スケジュールによると、30年度に地質調査及び実施設計、31年度に既存施設の移転と伊形支所の取り壊しを行う方針。避難施設は31年度に着工し、32年度の完成を目指す。

土々呂地区複合型津波避難施設整備事業の概要