▲写真は、イーテック、都城北諸地区清掃公社交付式の模様
宮崎労働局(吉田研一局長)は、新たにユースエール認定企業に決定した宮崎市の株式会社イーテック、都城市の医療法人一誠会都城新生病院、都城市の株式会社都城北諸地区清掃公社に認定通知書を交付した。県内の認定企業数は11月現在で8社となり、九州管内では鹿児島県、福岡県に次いで3番目に多い認定実績となる。
青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)に基づく「ユースエール認定制度」は、若者の採用・育成に積極的で、若者の雇用管理の状況等が優良な中小企業を厚生労働大臣が認定するもの。認定企業の情報発信を後押しすることで、企業が求める人材の円滑な採用を支援し、若者とのマッチング向上を図る。
主な認定基準は、▽直近三事業年度の新卒者等の離職率が20%以下▽前事業年度の正社員の月平均所定外労働時間が20時間以下かつ、月平均の法定時間外労働60時間以上の正社員がゼロ▽前事業年度の正社員の有給休暇の年平均取得日数が10日以上、または年平均取得率が70%以上―であることなど。
認定企業は、ハローワークや厚労省が運営する若者雇用促進総合サイトでこれを広くPRすることで、若者からの応募増が期待できるほか、各都道府県労働局やハローワークが開催する就職面接会等への参加、若者の採用・育成を支援する関係助成金の加算、公共調達における加点評価などのインセンティブが付与される。
半導体ウエハーの製造や無塵服クリーニングを手掛けるイーテックは、適切な工程管理を行うことで残業もほとんどなく、振替休日や有給休暇が取りやすい環境を構築。従業員が休暇を取得する際の交代人員を調整し、一人に負担が掛かりすぎないようにするなど、全員参加による「助け合いの職場」づくりに取り組んでいる。
廃棄物の収集運搬や浄化槽清掃等を手掛ける都城北諸地区清掃公社は、リサイクル業や公共環境施設の維持管理業に力を入れるなどして、若年層の獲得に向けた門戸を拡げるとともに、入社後にはメンター制度による丁寧な教育を実践。研修制度や自己啓発支援制度も整え、将来を見据えた企業の「若返り」を目指している。
11月26日に宮崎合同庁舎で行われた交付式では、宮崎労働局の吉田局長が両社の代表に認定証を手渡した。吉田局長は、ユースエール認定制度に学生等が最大の関心を持っていることを紹介した上で、「今後も若者の採用や育成に向けた取り組みを継続し、地域のリーダーとして活躍して欲しい」と協力を求めた。