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女性作業服のファッションショー 都城地区建設業協会女性部

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▲写真はトークセッション、会場の模様

 「こんな作業服が着てみたい」。建設現場で働く女性の思いを形にした“新しすぎる”作業服のファッションショーが、11月18日に都城市立図書館で開催された。事前に用意された約100席が埋まり、立ち見客が出るほどの盛況ぶり。開催に協力した世界的デザイナーの鳥丸軍雪氏も駆けつける中、プロのモデルがランウェイを颯爽とウォーキングし、県内の高校生がデザインした新しすぎる女性作業服を観衆に披露した。

 ファッションショーのテーマは「未来をデザインしてみよう~土木とファッションが出会うとき~」。イベントを企画した都城地区建設業協会女性部(宮島百合子部長)は、女性の視点から建設業の役割や仕事の内容を紹介し、若者の建設業に対する関心や県内就職の気運を高めようと、高校生向けの出前授業換等に積極的に取り組んでいる。

 今年9月には、県立高城高等学校及び飯野高等学校の生活関連学科の生徒を招き、小林市出身で世界的デザイナーの鳥丸軍雪氏による講演会を開催。かねてから企画を構想していた宮島部長が両校にデザイン画の作成を依頼し、両校から届いたデザイン画を鳥丸氏が選別して、宮崎市のパタンナーや縫製職人の協力を得て完成させた。

 生徒達がデザインした作業服は、白のつなぎの襟や袖に赤のポイントをあしらったもの、青のトップスに格子状のラインが入った白のニッカポッカを合わせたもの、サスペンダーや花柄、リボンでかわいらしさを表現したもの、迷彩柄で力強さを表現したものなど様々。多数のポケットを付けるなどして現場での作業も意識した。

 ファッションショーの中では、デザインを担当した両校の生徒や現場で働く女性技術者によるトークセッションも開催。イベントを共催した都城市立図書館の井上康志館長が女性技術者に感想を尋ね、「楽しい気持ちになった。デザインした作品が拡がっていけば、建設業のいわゆる3Kのイメージも変わっていくと思う」と話した。

 また、デザインを担当した生徒は、「自分達がデザインした作品が実現して感動した」「想像を超える作品が完成していて驚いた」と話した。サプライズで駆けつけた鳥丸氏は、「ものづくりに対する大きな情熱を持った人達の想いの結晶。できあがった作品を実際に職場で着てもらえれば素晴らしい」と講評した。

 ショーを観覧した県立都城工業高等学校の建設システム科に通う女子生徒は「あんな作業服で仕事ができたらきっと楽しい」と話した。館内ではこのほか、作業服のデザイン画や生徒達へのインタビュー、都城市内の土木プロジェクトを示したマップ、コラボレーショングッズも展示され、多くの人達が土木とふれあった。

 主催者挨拶で宮島部長は、ファッションショーの開催に協力した関係者一同の尽力に感謝の意を示した。一方で、深刻な人手不足に陥っている建設業界の窮状を背景に、多くの若い女性が建設業に進んで入職し、誰もがいきいきと働くことができる「新しい建設業界を一体となってつくっていきたい」と意気込みを語った。