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45人の出場選手が熱い火花散らす 宮崎県溶接技術競技会

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▲写真は挨拶する碕山理事長、開会式、競技会の模様

 宮崎県と一般社団法人宮崎県溶接協会(碕山裕和理事長)が主催する平成30年度「第63回宮崎県溶接技術競技会」が、11月7日に宮崎県工業技術センターで開かれた。県内7地区で行われた予選を勝ち上がった41人の選手と県立産業技術専門校の学生4人が出場し、日頃の業務や訓練等で培った技術を競い合った。

 宮崎県溶接技術競技会は、県内溶接技術の更なる発展や技術者の資質及び技能の向上を目的として毎年開催されているもの。今年7月~9月に総勢約200人が参加して行われた予選会を勝ち上がった代表選手41人に加え、昨年度に続き、県立産業技術専門校の構造物鉄工科2年生の学生4人が特別枠で参加した。

 開会挨拶で碕山理事長は、先に行われた九州大会で本県勢が優秀な成績を収めたことを報告。また、特別枠で参加する学生の指導を地元企業の技術者が行うなど、若年層への技術の伝承が独自の「チーム宮崎」で進められていることを歓迎するとともに、更に上のステージを目指して、鍛錬した技術を大会で発揮するよう呼び掛けた。

 主催者として挨拶した宮崎県工業技術センターの野間純利所長は、あらゆる産業で人手不足が深刻化する中で、「女性を含め多くの方々に溶接の仕事をしてもらうためには、皆さんが誇りや喜びを持って仕事をしている姿を広くPRすることが大切」と述べ、今大会が溶接の魅力を発信していく場になることに期待を込めた。

 来賓として招かれた宮崎県議会の松村悟郎議員は、東日本大震災の被災地復興に於いて、世界に誇る日本の技術力が大きく貢献しているエピソードを紹介。日本の技術を根底から支える溶接の重要性を説いた上で、本県に於ける溶接技術の更なる発展に向けて、技術の研鑽に努めてもらうよう参加者一同に呼び掛けた。

 開会式ではこのほか、前年度団体優勝の延岡地区が優勝旗を返還。競技上の注意説明や選手紹介が行われたのち、会場を移して3つの班に分かれて競技を開始した。

 競技はアーク溶接と半自動溶接の2部門で実施。競技課題は薄板を用いた横向突合せ溶接と、中板を用いた立向突合せ溶接の2種目で行われた。各部門に出場した45人の選手は、審査員の厳しい視線が注がれる中、55分間の競技時間で文字どおり熱い火花を散らしながら、真剣な面持ちでそれぞれの課題に取り組んでいた。

 今大会では、12月19日に開く審査会で成績優秀者を決定。来年1月16日に宮崎県工業技術センターで表彰式を行い、団体賞と個人賞の各賞を表彰する。大会の成績優秀者は、同年6月に本県で開催される第50回の九州大会に出場。このうち本県代表選手2人が同年11月に沖縄県で開かれる全国大会に出場する。

 今大会の出場選手は次のとおり(順不同、敬称略)。
▽アーク溶接=三原省一郞、木下敬喜、甲斐好輝、井手吉高、西府博宣、重黒木直文、大平喜代春、田上裕介、原田大輝、長友亮平、黒木友和、荘司賢一、長友祥吾、藤田伸二、黒木貴弘、津田朋和、横山英之、長野秀樹、小野毅、新村諒太、川添功貴
▽半自動溶接=津田一征、谷口駿太、二見優志、岡元丞二、中村剛志、戸田憲明、出水孝政、河野翔太、山田洋平、橋口宗明、甲斐邦廣、甲斐旬、中田伸治、藤本啓志、水崎洋樹、佐藤征二、今井浩憲、河野和久、瀧口広紀、上埜宏太、中武豊、海田遼次、池田亮太、瀬戸真一。