▲写真は挨拶する坂下社長、会場の模様
株式会社坂下組(坂下利博代表取締役社長)は10月20日、宮崎市内で創業90周年の記念パーティーを開いた。イベントには各地から同社及びグループ会社の現役社員やOBら約150人が出席。参加者は懐かしい再会に旧交を温めながら、同社のこれまでの長い歩みを振り返り、90周年の節目を迎えたことを盛大に祝った。
坂下組は昭和3年に初代社長・坂下政芳氏が小林市で創業。24年の建設業登録に合わせて株式会社坂下組に組織を変更し、時期を同じくして宮崎本社、日向営業所(現在の日向支店)を開設した。31年には鹿児島支店、平成3年には福岡営業所をそれぞれ開設。本県建設業を牽引するトップランナーとして力強く歩みを進めている。
開宴に先立ち行われたオープニングアクトでは、本県出身のアコースティックデュオ「7030ナオミオ」が楽曲を披露。複数のロックバンドでギタリストとしても活動するギター担当のnaoyaの伴奏に合わせて、NHKのど自慢コンテスト宮崎大会チャンピオンであるmionが歌声を響かせ、会場を盛り上げた。
開宴の挨拶で坂下孝二取締役副社長は、10月20日が初代社長・坂下政芳氏の誕生日であり、創業90周年を迎えた今年が二代目社長・坂下利行氏の100歳の年にあたるなどのエピソードを紹介。多数の現役社員、そしてOBの出席に感謝の意を示し、「今日は懐かしい顔を見ながら楽しい時間を過ごして欲しい」と述べた。
主催者挨拶で坂下利博社長は、大学卒業後に勤務したゼネコンの入社当時、諸先輩から行き届いた教育が行われていたことに感銘を受け、同社も人材教育に注力していることを説明。また、長い歴史の中での痛ましい犠牲や先人の弛まぬ努力によって、いまがあることを強調し、「安全で良い仕事を心掛けてもらいたい」と呼び掛けた。
宮崎OB会の山口圭一会長が「坂下組が未来永劫に続くことを祈念する」と述べ、乾杯の音頭で開宴した。社員旅行など懐かしいイベントの写真が会場に多数掲示される中、各地に勤務する現役社員が旧交を温める姿や久々の再会を果たしたOBが思い出話に花を咲かせる姿、OBが現役社員を激励する姿が会場のいたる所で見られた。
会場では「坂下組90年のあゆみ」も上映。業界の道義昂揚や技術進歩を目的に宮崎県建設事業協同組合を設立して会長に就いた初代社長・政芳氏の功績、学校のグラウンド整備や文化施設へのピアノの寄贈など地域支援を重んじた二代目社長・利行氏の取り組み、先代の想いを継ぎながら経営の合理化等を進める現社長・利博氏の理念を紹介した。
閉宴に際して、坂下方規専務取締役が「働き方改革などの環境改善にも率先して取り組みながら、皆さんとより良い仕事を行い、良い品物を地域に届けられるよう精進していきたい」と挨拶。坂下専務の音頭に合わせて参加者全員で万歳を三唱し、次の100周年に向けて、更なる飛躍と発展を目指すことを誓った。
同社ではこのほか、創業90周年記念事業として、小林市立南小学校に掲揚旗ポールを寄贈した。寄贈された掲揚旗ポールは、初代社長・政芳氏が昭和26年に寄贈した滑り台付き放送棟の隣に増設され、世代を超えた地域貢献の想いを紡いでいる。