今年度から主要地方道高城山田線王子橋工区及び志和池工区の整備に着手している宮崎県は、王子橋工区で架け替える新橋(延長257.8m、幅員12.5m)に関して、上部工の形式を鋼5径間連続非合成鈑桁橋で計画している。9月28日に指名競争で同橋の詳細設計業務の入札を執行し、橋梁コンサルタントが4576万8100円で落札した。
高城山田線は、都城市高城町と山田町を結ぶ延長約8㎞の主要地方道路。地域の経済を支え、地域住民の安全・安心な暮らしを支援する重要な路線と位置付けられており、宮崎県地域防災計画の中で第二次緊急輸送道路に指定されている。
整備を計画する王子橋・志和池工区は、王子橋を含む1.46㎞で、路線内で唯一の未改良区間。小中学校の通学路となっているが、当該工区に歩道はなく、架設から約60年が経過する王子橋は経年劣化が進み、幅員も狭いことから事故の危険性が高い。
このほか、周辺には3つの工業団地やトラック団地、都城市郡医師会病院等が立地していることを踏まえ、円滑な交通・物流ネットワークを構築し、地域経済の発展や住民の安全・安心の確保、経済の浮揚を支援する道づくりに取り組む。
当該事業では、王子橋工区(0.76㎞)で橋梁の架け替えや取付道路の整備を行うとともに、志和池工区(0.7㎞)に歩道を整備する。事前評価段階に於ける全体事業費は50億円。事業期間は平成30年度~40年度を予定している。
王子橋工区に架け替える新橋は、橋長257.8m、幅員12.5m(有効幅員7.5m、歩道部2.5m×2)の鋼5径間連続非合成鈑桁橋を計画。下部工は逆T式橋台2基と張出式橋脚4基、基礎工は杭基礎(鋼管杭、場所打ち)を予定する。
9月28日には橋梁詳細設計の入札を指名10社で執行し、橋梁コンサルタントが4576万8100円(税抜予定価格5719万4000円)で落札。20日には橋梁整備に係る地質調査2件の入札を執行し、いずれも国土地質調査事務所が落札した。
一方、志和池工区に関しては、9月21日に指名競争で道路詳細設計の入札を執行し、都城技建コンサルタントが612万円で落札。条件付一般競争で9月27日に入札を行った地形・路線測量は串間建設コンサルタントが422万3285円で落札した。
宮崎県県土整備部が10月1日付で公表した発注見通しによると、第3四半期に王子橋工区道路詳細設計業務(道路詳細設計L=700m、函渠工設計N=2基)や王子橋工区旧橋撤去詳細設計業務(撤去詳細設計1式)を指名競争で発注する予定でいる。