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労働災害の防止対策など学ぶ 法面保護協会が安全研修会

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▲写真は挨拶する工藤委員長、研修会の模様

 一般社団法人宮崎県法面保護協会(工藤勝利会長)は10月19日、宮崎市内で平成30年度の「労働安全研修会」を開催した。研修会には会員企業の技術者ら30人が参加。労働災害の現状や具体的な防止対策について講師から説明を受けたほか、ロープ高所作業時に於ける安全管理の手法などを熱心に学んだ。

 協会主催の労働安全研修会は、法面・斜面工事等に従事する会員企業の技術者を対象に、現場の安全管理に役立ててもらおうと毎年開催されているもの。調査・設計から施工までを安全かつ円滑に行うために必要な知識や技術の習得、施工の信頼性向上、品質及び安全確保を図ることを目的としている。

 主催者を代表して挨拶に立った工藤哲二技術安全委員長(同盟建設)は、研修会への多くの参加に感謝を述べるとともに「研修会を通じて得られた知識や安全管理手法を、各自が自社に持ち帰り、現場作業を行う中で役立てていただきたい」と挨拶した。

 研修では、宮崎労働基準監督署安全衛生課の山本健太安全衛生係長が、前日に協会担当者と合同で実施した安全パトロールの結果を報告。親綱等の取付場所に対する注意を促したほか、「リスクアセスメント実施支援システム」の活用について説明したのち、県内で発生した災害事例の発生原因と再発防止対策等について紹介した。

 近年の法改正等に関する講話では、墜落制止用器具や移動式クレーンの構造規格、粉じん障害防止規制に関して、法改正による変更点やガイドラインのポイントについて解説。労働時間・相談支援班の宮﨑友親氏は「働き方改革における労働時間法制度等の見直し」について分かり易く説明した。

 一方、ロープ高所作業の安全管理について講演した佐藤郁朗氏(工藤興業)は、ロープ高所作業に関する改正労働安全衛生規則(平成28年1月)の要点を説明。作業時の留意点等を紹介すると共に、墜落・転落災害を防止するためのポイントとして▽作業床の確保▽事前調査と作業計画書の徹底▽適切な作業指揮者の選任―などを挙げたほか、安全・安心な作業のために適切な器具への買い換えや定期的な点検の重要性を訴えた。