▲写真は会合の模様
働き方“開拓”始めます―。建設コンサルタンツ協会(建コン協)の「業界展望を考える若手技術者の会」(伊藤昌明代表)は10月15日、サイボウズ東京オフィス(東京都中央区)で第1回「建コン働き方アイデアソンwithサイボウズ」を開いた。この取り組みは、建コン業界を巡る働き方改革を受け身で捉えるのではなく、自分事として捉え、自らの働き方を「開拓」していくことを目的としたもので、その先進的な働き方が社会的評価を得ているサイボウズから、働き方を考えていく上での学びや気付きを得ようと企画した。
冒頭、伊藤代表が建コン協の若手技術者を対象として行った「仕事観アンケート」の調査結果を踏まえ、「(調査結果からは)将来にはっきりとした希望が持てず、勤務する会社への帰属意識よりも一人の技術者としての成長を目指そうとしている若手技術像が浮かび上がった」などと指摘。
その上で「インフラ充足時代と言っていい今は、インフラ不足時代の建設コンサルタントとしての役割だけではなく、社会ニーズをしっかりと受け止め、従前の建設技術だけでなく、新たな価値を提供していくことが求められている」との認識を示し、「多様な価値観に基づいて、自ら働き方を考え、選択できるよう、建コン業界に一大ムーブメントを起こそう」と、この日参加した約50人の若手技術者に呼び掛けた。
サイボウズ側は、現在は人事部に勤務する元銀行マンの松川隆氏が、自らの経験談を織り交ぜながら、1997年に松山市で創業し、現在は東京証券取引所(東証)一部に上場するまでになった同社がこれまでにたどった働き方改革の軌跡と、現在の同社の労働と労働者に対する考え方、労働生産のスキームについて説明。公平性より社員の個性を尊重し、「100人いれば、100通りの人事制度があってよい」とする企業風土づくりの妙味とその大切さを、ユーモアを交えながら真剣に伝えた。