▲写真は出前講座の模様
建設業の魅力を若者に知ってもらおうと、一般社団法人宮崎県建設業協会(山﨑司会長)は10月18日、県立都城工業高等学校の建設システム科1年生を対象とした出前講座と現場見学会を開いた。建設業に携わるプロの講義や卒業生の経験談、現場見学を通じて、参加した約40人の生徒は建設業に対する理解と見識を深めた。
宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図ることなどを目的に、若年者入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。県内工業及び農業高校の建設系学科生徒を対象とした出前講座や現場見学会のほか、就業体験(実施主体は各地区建設業協会)などに積極的に取り組んでいる。
出前講座を行った都城地区建設業協会青年部の櫻木博文部長は、担い手不足が深刻化する建設業で、作業効率を上げるためにICT化が進んでいること、週休2日制の導入など職場環境の改善が進んでいることを説明。一方で、「職業選択のタイミングはいつ訪れるか分からない。アンテナを広げておいて」などと呼び掛けた。
また、株式会社桜木組に勤務する同校の卒業生3人を招き入れ、学生時代と現在の建設業に対する意識の違いや叶えたい夢、地元での就職を選んだ理由などについて質問。卒業生の3人は、「分からないことをそのままにしておかない」「コミュニケーションが重要」などと学生時代の過ごし方を在校生にアドバイスした。
出前講座に続き、一政建設有限会社が施工する「都城きりしま支援学校教室棟増築工事」の現場に移動。現場代理人を務める一政惠子氏が、工事全体の概要や施工中の基礎部分について説明するとともに、KYミーティングや作業員の健康チェック、新規入場者教育などの安全衛生対策に取り組んでいることを説明した。
生徒達はこのほか、株式会社桜木組と丸昭建設株式会社がそれぞれ施工する県道飯野松山都城線金御岳工区道路改良工事の現場も見学した。参加した生徒は「講義を聞いて自分たちの将来について考えることができた」「現場を見学して学んだことを学校での勉強に生かしたい」などと話した。